けんいちブログ

経済産業省への挑戦状〔完結編〕

2004年08月07日

経済産業省への挑戦状〔完結編〕

~温暖化対策のための情報公開請求の結果~

◆はじめに

この『経済産業省への挑戦状』を書き始めてから2年余りが経つ。2年前、私は経済産業省が持つエネルギー情報の開示を要求した。各企業がどれだけのエネルギーを消費したかのデータである。経済産業省はこれを拒否し、私は改めて情報公開法に基づいて資料請求した。 なぜこの請求が必要だったのか、何の意味があるのか、それを記すのが本論を書き始めたきっかけだった。

当時私は衆議院議員2期目で外務大臣政務官の職にあった。時あたかも京都議定書の国会承認の時期だった。温暖化対策は第一義的には環境省の所管だが、京都議定書そのものは国際条約なので外務省の管轄である。 締結するかどうかで政府・自民党内でも激しく議論がなされていた。職務上、私もちょうどその渦中にいた。そこで本稿でもその経緯を日誌として綴ってみた。

一方、肝心の情報公開請求の方は、開示された情報を解析するのに2年がかかってしまった。この「完結編」ではその顛末を記してみたい。2年の間には様々な変化があった。私自身は川口順子外相と台湾問題をめぐり意見の衝突があり、政務官を辞任した。衆議院選挙も一回あった。昨年7月にはこの日記にも環境大臣政務官としてしばしば登場した畏友・奥谷通衆議院議員が逝去された。51歳という若さで病に倒れたことは惜しみても余りある。「歳歳年年人同じからず」の感がある。変わらないのは議定書がいまだに発効していないという現実である。日本のCO2排出に歯止めがかからないことも変わりがない。

◆なぜ情報公開請求をしたか

情報公開請求の結果について述べる前に、まずなぜこの請求に至ったかを簡単に振り返ってみたい(詳しくは『経済産業省への挑戦状〈上〉』を参照願いたい)。

日本全体で排出される二酸化炭素の量は年間12億トンに上り、その最大の排出源は産業界である。しかし各事業者にはどれだけの二酸化炭素を排出したかを公表する義務はない。中には環境報告書などで公表している例はある。だがあくまでも自主的なものにとどまっている。

そこで私は法律を改正して企業に二酸化炭素の排出量公表を義務付けるべきだと主張してきた。02年の京都議定書の批准に合わせてこうした国内制度を導入すべきだと考えていた。公表したからといってすぐに排出が減るとは限らない。それでも透明性を高めることで無際限な排出には自制が働くだろう。またどこがどれくらい出しているのかの数値が分からなければ有効な対策も取りえない。

残念ながら法改正は実現しなかった。経済産業省などが強く反対したためである。しかし現行法の中でも企業のCO2排出を推計できるものが一つあった。省エネ法である。この法律は一定規模以上の工場に、毎年どれだけのエネルギーを使ったかを経済産業省に届けることを求めている。消費した石炭や石油、天然ガスなどの量を報告しろというわけである。この数値が分かればCO2の排出量を計算できる。そこで経済産業省に資料を出すように言った。回答はNoだった。法改正もしない、省エネ法の資料も出さないというままで放置するわけにはいかない。そこで情報公開法に基づいた請求をしたわけである。

◆気候ネットワークによる分析

情報公開請求をしたのは02年の2月だった。それから数か月の間、公開された資料が順次私の事務所に届いた。資料には00年度の一年間にどの工場がどれだけの燃料を使用したかが記されている。参考までに典型例を掲げておく。

〔王子製紙富士工場〕 http://www.catv296.ne.jp/~mizunokenichi/save%20oji.jpg

 

実を言うと各社がどれだけのA重油を使ったか、石炭を燃やしたかということに興味があるわけではない。 知りたいのはCO2の排出量なのである。係数を掛ければこれは算出できる。例えば石炭ならば一般炭を1キログラム燃やせば約650グラムの炭素(CO2に換算すると2.39キログラム)が排出される。LNGならば1キログラムあたりCO2が2.77キログラムという具合である (注1)。

しかし口で言うほど簡単な作業ではない。事務所に届いた資料の量は段ボール箱で二箱分くらいになる。これらの数値にすべて係数を掛けて計算をするというのは膨大な労力がいる。自分で請求しておきながらこういうのも気が引けるが、実態としては手に余る状態だった。そこで「気候ネットワーク」に資料の解析を依頼した。「気候ネットワーク」は地球温暖化防止に取り組む代表的なNGOであり、私も交流があった。そしてこの「気候ネットワーク」が多大なご苦労の末、各事業所のCO2排出量を算出し、結果を今年の6月2日に記者発表するに至った。大変な作業をされたことに感謝申し上げたい。解析結果の詳細は「気候ネットワーク」のホームページ(http://www.kikonet.org/)に掲載されており、以下述べる内容もかなりそれに依拠している。

 

◆石油・化学・鉄鋼業界が開示せず

省エネ法は、燃料や電気を大量に使った事業所に、消費量を国に報告することを義務付けている。燃料の場合は原油に換算して年間3000キロリットル以上、電気の場合は1200万kwh以上である。 対象となる工場数は燃料が全国で2505、電気が3403となる。両方の対象となっているのが1904あるので、重複を除くと4004の工場が何らかのエネルギー消費量を報告したことになる(注2)。 このうちデータを開示しなかったのは687工場なので、全体の17%ほどになる。不開示というのは黒塗りで資料を出してきたということである。 例としては次のようになる。

〔新日本製鉄君津製鉄所〕 (燃料についての報告)

http://www.catv296.ne.jp/~mizunokenichi/save%20sinnitetu.jpg

興味深いのは業種によって対応がかなり分かれたことである。不開示率が高かった業種は次の通りである。

業種/不開示率/備考

石油製品・石炭製品製造業/54% /52事業所中不開示28

化学工業/50%/584事業所中不開示291

鉄鋼業/43%/259事業所中不開示111

大手高炉は100%不開示

逆にエネルギー多消費型産業の中でも「電気業」(不開示率5%)や「パルプ・紙・紙加工品製造業」(不開示率7%)などは情報公開度が高かった。

情報公開法では一定の理由があれば不開示にすることもできる。今回不開示とした理由としては「事業活動に関する内部情報であり、開示することにより正当な利益を害するため」というものが挙げられている。その判断は建前上、経済産業省が決めることになっている。だが実際には当該企業にお伺いを立ててから決定している。つまり開示するかどうかはその会社の意向といってよい。開示率が低い業界では、開示しないよう何らかの申し合わせをしたのではないかという疑念が当然出てくる。このあたりを関係者に聞いてみた。日本鉄鋼連盟幹部は言う。

「申し合わせはしていない。だが燃料の使用量はコスト情報であり企業秘密にあたるので、各社とも公表しなかった」。百歩譲って個別燃料の使用量は企業秘密だとしよう。そうだとしても二酸化炭素の排出量ならば公表して問題はないはずである。複数の燃料を使えばCO2の排出量からは、どの燃料をどれだけ使ったかは逆算できないからである。せめてCO2排出量は公表義務とすべきである。

◆CO2排出は一部事業者に集中

二酸化炭素は多種多様な部門から排出されている。 しかしそのかなりの割合は一部の大口排出者によって占められていることもこの調査によって明らかになった。開示されたうち最大の排出源だった中部電力碧南火力発電所は年間1087万トンの二酸化炭素を排出している。愛知県碧南市にあるこの発電所には70万kwの石炭火力発電機が3機あるが、ここだけでケニアやミャンマーなどの一国全体よりもCO2を放出していることになる(注3)。

開示されたうちの上位50の事業所だけで日本全体の排出量の 20%を占めている。つまり大口排出者への対策が喫緊の課題だということが分かる。では上位の事業所とはどういうところか。上位50のうち実に48までは発電所が占めている。

例外は26位に丸善石油化学千葉工場(エチレン・プロピレンなどを生産している)、41位に大王製紙三島工場が入っているだけである。他の大量排出源と目される鉄鋼・化学業界などの多くが情報を開示していない以上、ある程度予想されたことといえる。こうした業界も含めばどのような結果になっただろうか。断定的なことは言えないが、かなり上位に食い込んできたことは確かだろう。例えば鉄鋼最大手の新日鉄は今回の開示請求には応じなかったが、社全体でのCO2排出量を5800万トン(02年度)と認めている。これは大手10電力に当てはめれば2位の中部電力と3位の関西電力の間に位置する値である。こうした企業の情報が開示されていれば、大口排出者への集中度はさらに高まっていたはずである(注4)。

断わっておくが、大量に排出しているから悪いと即断するつもりはない。エネルギー多消費型産業が上位にくるのは当然であって、それ自体が悪いわけではない。問題は努力しているかどうか、つまりCO2排出量が増えているのか減っているのかの方向性である。だが情報が開示されないとこうした推移さえ分からないのである。

◆石炭火力発電所の問題

CO2の排出が一部事業者に偏っているのはすでに見た。上位5つを掲げてみる。いずれも発電所だったので参考までに発電電力量も表示した。

企業名/事業所名/CO2排出量/発電電力量

①中部電力(株)/碧南火力発電所/10871/ 14527

②相馬共同火力発電/ 新地発電所/10647/13228

③電源開発(株)/松浦火力発電所/10396/12850

④東北電力(株)/原町火力発電所/10327/13232

⑤中部電力(株)/川越火力発電所/10061/25259

(単位:CO2は千t、発電電力量は100万kwh)

興味深いのは、上位4位までがすべて石炭火力発電所だということである。5位にやっとLNGを燃料とする中部電力川越火力発電所が入ってくる。1位と5位を比較してみると面白い。同年の発電量を見ると1位の碧南火力(石炭火力)が145億kwhなのに対し、5位の川越火力(LNG火力)が253億kwhである。石炭火力発電というものが発電量の割に、いかに大量にCO2を排出しているかが分かる。

先に大量に排出しているから悪いとはいえないと書いたが、石炭火力発電の場合は少し違う。発電というのは石炭を使わなくても可能である。よりクリーンなLNGなどに代替しうる。製鉄の高炉では還元剤としての石炭が不可欠なのと事情が異なる。しかもこうした石炭火力発電所は最近も新設されているのだ。石炭というと時代遅れの遺物のように思う方もいるかもしれない。だが実際には上位4つの石炭火力発電所の運転開始はいずれも1990年代である。すでに地球温暖化は大きな問題になっていた。

それにもかかわらず逆行した動きが進んでいたわけである。そして安い石炭をあてにした石炭火力発電所はいまなお建設が進められているのである(例えば電源開発の磯子火力発電所新2号機は08年度建設着工、09年度運転開始の予定である)。

◆第二ステップに向けて

この情報公開請求をした02年は温暖化対策にとって重要な年だった。京都議定書が批准され、政府の温暖化対策の基本方針である地球温暖化対策推進大綱が改定された。そして今、再び大切な節目を迎えようとしている。来年度から温暖化対策のための第二ステップに入るからである。それを受けて大綱も今年度中に再改定されることになっている。 02年の大綱改定時に「ステップ・バイ・ステップのアプローチ」という考え方がとられた。02~04年を第一ステップ、05~07年を第二ステップ、08~12年を第三ステップとして順次必要な対策をとるというわけである。排出削減の進み具合を見極めながら段階的に取り組みを強化していくことになる。京都議定書で日本は温室効果ガスの排出を基準年の1990年から6%削減することを約束している。ところが02年度時点で逆に基準年より7.6%も増えてしまっている。このままでは約束が達成できそうもない。来年度からの第二ステップでは対策強化が必要である。そしてその具体策を決めるのが今年度中なのである。

では大綱の改定にあたっては何を盛り込むべきだろうか。以上述べてきたこととの関係でいえば、まず大企業の排出量の公表は当然である。そもそもこれは第一ステップから導入されるべきことだった。 遅ればせながら義務化すべきである。会社四季報を見れば売上高や経常利益、従業員数など各種の基本的な企業情報が載っている。それと同じように、CO2の排出量は常識として提供されるべき情報なのである。

EUでは今年2月からEPERという汚染物質排出登録制度が始まり、CO2を年間10万トン以上排出する施設は報告が義務付けられるようになった。 この情報は欧州環境庁によりウェブ上で公開されている。日本でもPRTR法に基づいて各事業所は化学物質の排出量を届け出ることになっている。届出の対象となっている化学物質は354種類あり、オゾン層を破壊するフロンもこれに含まれている。そして排出量の情報は開示請求をすれば誰でも手に入れることができる。CO2の排出量だけは非公開というのは不合理である。

現在の省エネ法では経済産業省が各工場の燃料使用情報を抱え込んだまま表に出していない。そもそも情報を独占して一体何の役に立っているのだろうか。その方がよっぽど疑問である。なお情報の保存期間は経済産業局ごとに異なる。最短は関東・中部・近畿・四国・九州の各経済産業局の1年間である。 これではせっかくの情報が死蔵されたまま、すぐに廃棄されているのではないかとの感をますます強くせざるをえない。 国内でも先進的な自治体は温室効果ガスの排出量報告・公表に独自に取り組んでいる。東京都や三重県などである。三重県は01年に施行された「生活環境の保全に関する条例」で事業者に温暖化への対策計画を提出させている。この中には温室効果ガスの排出量情報も含まれている。そしてこの計画は県庁のホームページで公開されている。環境省の調べによると今年5月時点で条例に基づいて温暖化対策計画の策定や排出量の公表などを義務付ける制度が存在しているのは9都県3政令指定都市に上っている。

ただ自治体によっては計画の提出は求めても公表は義務付けていなかったりするなど、内容はまちまちである。第二ステップでは全国共通ルールで国が先駆的な制度を導入することが求められる。具体的には二つの方法が考えられる。一つは地球温暖化対策推進法を改正して、企業に対し毎年の温室効果ガスの排出量情報の報告・公表を義務付けることである。もう一つのやり方はPRTR法を改正して、化学物質に加え温室効果ガスも対象にするというものである。いずれにしても報告・公表を義務化することが大切である。これは決して唐突な考えではない。 国の内外に似たような例が数多いのは以上見てきた通りである。

◆単なる情報公開を超えて

だが事ここまで来て、排出量の公開だけすれば、それで良しというわけにはいかない。いま京都議定書を守れるかどうかの瀬戸際に立っているのである。 日本はすでに一度、地球温暖化防止のための国際約束を果さなかった「前科」がある。1992年の気候変動枠組条約は2000年までに90年レベルの排出量に戻すことを目標としていた。結果はそれとほど遠いものに終わった。2000年度の日本のCO2排出量は90年比10.4%増だった。今度こそ国際約束を守らなければならない。まして日本で結び、日本の古都の名が冠された条約である。しっかりとした対策が求められている。 よく環境問題への対策として三つの手法があるといわれる。①規制的手法②経済的手法③自主的取り組みである。第二ステップでこれらの手法をどう織り交ぜるかについて簡単に触れて本稿のまとめとしたい。

まず①の規制的手法である。温暖化対策としては直接規制は必ずしも有効でないとされる。 ダイオキシンやSOxのように人体に悪影響を与えるものならば厳格に排出規制しなければならないが、CO2はそうした有毒物質ではない。また排出源があまりにも多く、規制がかけづらい面もある。それでも規制的手法がまったく不要ということではない。 例えば石炭火力発電所の新設には何らかの歯止めがあってもよいだろう。発電所の建設に制限をかけた例は過去にもある。1980年に“代エネ指針”によって石油を原料とする火力発電所の新設を原則として禁止している。これは二度のオイルショック経験から石油依存度を下げるためにとった政策だった。 今度は環境面から石炭火力を規制するということを考えるべきではないだろうか(注5)。

一番脚光を集めているのが②の経済的手法である。経済的なインセンティブを与えて望ましい方向に誘導していくというものである。炭素税(環境省は温暖化対策税と呼んでいる)や国内排出量取引がこれにあたる。私も温暖化対策に最も有効な手段はこれだと思う。 特に炭素税は産業・運輸・民生のいずれの部門でも排出抑制効果が期待できる唯一の手段と考えられる。 また排出量取引も確実に一定量を削減できる効果的な手法である。第二ステップでは少なくとも部分的な導入は実現すべきである。ただこうした新制度を導入するためにも、排出量の公表義務化は必要となる。炭素税の場合、どの段階で課税するかにもよるが、CO2の排出量に応じた課税ならば排出量情報は必須のものとなる。排出量取引の場合は特にそうである。どこが何トン出しているかが分からなければ取引も何もなしえないからである。公表義務化はこうした施策のいわば大前提といえる。

最後に③の自主的取り組みについて触れておきたい。経団連は十年一日の如く自主的取り組みを強調する。自主的に取り組むことは大いに結構である。 問題はそれで十分なのかどうかということである。 経団連や経済産業省は十分効果をあげているという立場で、私は不十分だと考えている。確かに産業界からの排出量は伸びてはいない。02年度は90年比でマイナス1.7%とむしろ下がっている。景気低迷のため生産活動そのものが減った面もあろうし、自主的な省エネ努力もあっただろう。努力をまったく評価しないわけではない。だが現大綱では産業部門の削減目標は7%とされている。まだまだ目標に達していない。

また今回の情報開示請求に応じなかった企業も多い。自主的取り組みには評価すべき点もあるにせよ、それに加えて最低限のこと“つまり排出量の公表”は法律で義務化するというのが正しい政策判断だと思う。 ところがその最低限のことにも反対する声がいまだに存在している。経済産業省で環境問題を担当している幹部はこう言う。「企業がCO2排出量を公表すること自体は良いことだが、あくまでも自主性に任すべきであり法律で義務付けるべきではない」。 こうした反対論を乗り越えて必要な施策を成し遂げなければならない。 実を言えば、排出量情報の公表というのは二酸化炭素の削減策ではない。炭素税や排出量取引といった削減の具体策の前提にすぎない。いわば入り口である。入り口での押し問答になってしまっていることには忸怩たる思いもある。これに時間を掛けているわけにもいかないからである。すみやかに入り口を通過して本格的な具体策作りに入らなければならない。地球を温暖化から守るために残された時間はもうそれほどないのだから。

(注1) これだけだと一見、石炭の方がCO2の排出が少ないようにみえるが、そうではない。一般炭1kgはLNG1kgの半分弱の熱量しかない。 そのためエネルギー当たりのCO2排出量は一般炭の方が1.8倍ほど多くなる。

(注2) 省エネ法でエネルギー使用量を報告するのは工場単位であって、企業単位ではない。電力会社を例にとれば会社全体としてのデータではなく、発電所ごとの報告となる。また燃料3000kl以上、電気1200万kwh以上というのは、情報公開請求の対象となった00年度時点のことである。その後03年4月より改正省エネ法が施行され、報告が義務付けられるのは燃料で1500kl以上、電気で600万kwh以上にまで引き下げられた。また報告対象となる業種も従来は5業種(製造業・鉱業・電気供給業・ガス供給業・熱供給業)に限られていたが、この改正時にすべての業種へと広がった。それまでは報告義務がなかったオフィスビル・デパート・ホテルなども一定以上のエネルギーを使用すれば定期報告をすることになったわけである。これにより現在では報告義務のある事業者数は電気・熱の重複を除いても10578に増加した。

(注3) 碧南火力発電所ではその後01年11月と02年11月にそれぞれ100万kwの石炭火力発電機が運転開始したので、現在は5機となっている。

OECD資料によれば01年のエネルギー起源CO2排出量はケニアが810万トン、ミャンマーが710万トンである。

(注4) 大手電力会社の社全体としてのCO2排出量は各社の環境報告書(03年度版)を参照した。上位の順位は次の通りである。

①東京電力 10740万トン

②中部電力  6268万トン

③関西電力  3684万トン

④中国電力  3460万トン

⑤東北電力  3156万トン

(注5) “代エネ指針”は正しくは「工場又は事業場においてエネルギーを使用して事業を行う者に対する石油代替エネルギーの導入の指針」といい、「石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律」に基づいて経済産業大臣が定める。1980年の指針では石油火力発電所の新設は原則禁止とされていたが、98年の改定で一部容認に転じた。

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