けんいちブログ

総裁選では誰に投票するか

2003年09月10日

「総裁選では誰に投票するか」

~総裁選では小泉再選を支持。派閥にとらわれない勇気ある行動が反響を呼ぶ。~

自由民主党の総裁選が告示され、小泉純一郎、藤井孝男、亀井静香、高村正彦の各氏が立候補した。総裁選では国会議員の投票も無記名で行なわれる。つまり自分が誰に一票を投ずるかについて口を噤んでいることも可能である。 だが自民党の総裁を選ぶということは事実上、日本国の総理大臣を選ぶことと同じである。こうした大事について自らがどのように振る舞うか国会議員には説明責任があるだろう。

結論から先に書けば、私はこの総裁選で小泉純一郎氏に投票するつもりである。一言で理由を言うならば小泉首相の政策を強く支持しているからである。内にあっては構造改革の推進、外にあっては日米基軸・国際協調という小泉路線は私の政治的信条に合致している。  さてそうすると「水野さんは志帥会(江藤・亀井派)なのに派閥が推している亀井氏を応援しないのか」という問いかけを受ける。この問題について触れてみたい。まず私は総裁選挙において派閥が前面に出ること自体が間違っていると思っている。誰に投票するかは派閥が決めるべきものではない。個々の議員の信念と良識で決めるべきである。自民党という大所帯において派閥という小集団ができることはそれほど不思議ではない。だが個々人の判断よりも派閥の判断が優先するのであれば異常なことと言わざるをえない。派閥が決めたからあとは従うだけというのでは、議員は単に派閥のロボットにすぎなくなってしまう。

前回の総裁選では派閥の締めつけがあまり効かなかったとされる。これは健全なことである。今回の総裁選でも脱派閥の萌芽はいたるところに見える。しかし今なお派閥の結束先にありきという考えが根強いのも事実である。例えば藤井孝男氏の陣営である。藤井氏の応援をしている人のうち、いったいどれだけの人が「藤井孝男こそ内閣総理大臣にふさわしい」との確信を抱いて支援しているのだろうか。実態としては「同じ橋本派から出馬している以上、義理でも応援せざるをえない」という程度の理由だろう。

派閥の結束こそ第一という考えが横行しているのは志帥会でも同様である。今回の総裁選に至る過程でもそのことを痛感させられた。亀井氏が正式に出馬表明をしたのは9月3日である。それ以前に派内で合言葉のようになっていたのは「誰になっても一致結束」「誰であっても一糸乱れず」というものだった。総裁候補が誰になっても志帥会は一致結束して進んでいこうということである。その頃、亀井氏は反小泉の姿勢は鮮明にしていたが、自らの立候補については明言を避けていた。亀井氏以外の反小泉候補が出るならば、それを応援するという可能性も模索していたからである。つまり志帥会の立場として

①亀井擁立

②派内の他の候補者擁立

③他派閥の反小泉候補を支援

④政策転換を条件に小泉支持(この④の可能性は低かったが)

などいろいろとありえた。派として応援する候補が誰になるか分からなかったわけである。それだけに「(応援する人間が)誰になっても一致結束」としか言い様がなかったといえる。 私はこの言葉ほど派閥政治の異様さを象徴する言葉はないと思っている。

7月下旬に志帥会の若手議員が集まり派幹部と昼食を取りながら会食したことがあった。その時に全員が総裁選についての考えを述べることになった。そこで私は次のように言った。 「私は志帥会でよく言われている『誰になっても一致結束』『誰であっても一糸乱れず』という考えは間違っていると思います。我々国会議員の役割というのは一つには立法府の一員として法律を作るということがあるでしょう。しかしそれに加えて国民に代わって日本国の総理大臣を選ぶというのがもう一つの大きな使命のはずです。自民党の総裁を選ぶというのは総理大臣を選ぶこととほとんど同じ意味をもっている。その時に『誰であっても』などという無責任なことはありえない。この人ならば総理にふさわしいが、この人ならば不適当という判断が当然ありえる。あくまでも9月の総裁選においては私自身の信念と良識で判断し、後世省みて恥ずかしくなかったと思えるような行動をとるつもりです」。

この会合である議員などは「総裁選では一生懸命に働くつもりですが、今の時点では派閥で誰を応援するか分からないので動きようがない。だから早く応援する人を決めてほしい」というようなことを言っていた。こうしたことを平気で言う人に対しては国会議員なのに自分自身で判断すらできないのかと言いたくなる。だがこうした議員がまだ存在することも事実なのである。 私としてはこの会合で主張したことに誤りはないと今でも思っている。あくまでも自らの信ずるところに基づいて行動していきたい。そして小泉氏の路線こそ日本の将来にとって必要だと確信していることをあらためて申し添えておく。

ページ上部へ