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けんいちブログ

「渡辺喜美代表はなぜ党首討論に参加できないのか」

2011年11月30日

渡辺喜美代表はなぜ党首討論に参加できないのか
54回目の党首討論
 11月30日午後3時から党首討論(クエスチョンタイム)が行なわれる。野田佳彦政権が誕生してから初の党首討論である。党首討論という制度は平成12年2月から始まった。第1回目は小渕恵三首相と鳩山由紀夫(民主党)、不破哲三(共産党)、土井たか子(社民党)の各党首の間での論戦だった。今回の討論は通算で54回目となる。
 さて野田佳彦首相に質疑をするのは谷垣禎一自民党総裁と山口那津男公明党代表の二人になる。渡辺喜美みんなの党代表は入っていない。小政党だから参加資格がないのだろうと思う人もいるかもしれない。しかし実はそうではない。参加資格を満たす議席数は持っているのである。
参加資格の議席数を持つみんなの党
 党首討論の参加資格は“衆参いずれかの院で10名以上の議席を有する野党”ということになっている。このことは制度発足当初の平成12年2月16日の国家基本政策委員会合同審査会両院合同幹事会の申し合わせで決まっている。不破哲三氏や土井たか子氏が参加できたのも当時は共産党、社民党にそれだけの議席があったからである。
 みんなの党は参議院に11名の議員がいるのでこの条件は満たしている。ではなぜ参加できないのか。一言で言えば、民主党の理不尽な妨害にあっているためである。何が起こっているかについて経緯も含めて以下詳しく述べてみたい。
権利はあるが行使できない?
 「党首討論」もしくは「クエスチョンタイム(QT)」という言葉が一般に使われている。ただこれはあくまでも通称であって正式には「国家基本政策委員会合同審査会」という。国家基本政策委員会というのは予算委員会や農林水産委員会と同じように国会にある委員会の一つである。衆参両院に国家基本政策委員会が設置されており、これが合同して委員会を開くので“合同審査会”と呼ばれるわけである。
 委員会というのはそこに所属する委員が発言するという形をとる。例えば私自身は参議院の環境委員会の委員なので、同委員会が開かれると質問に立つ。国家基本政策委員会も委員会である以上、同様である。野党党首は委員になった上で、質疑に参加することになる。
 みんなの党は参議院には11名の議席があるが、衆議院の議席は5名と少ない。そのため残念ながら衆議院国家基本政策委員会には委員の割り当てがない(参議院の同委員会には割り当てがあるが・・)。そうなると衆議院議員である渡辺喜美代表は委員になれず、発言もできないということになっている。いわば参加の権利はあるが、それを行使できない状態といえる。
 ※衆議院国家基本政策委員会の委員割り当て(定数30)
 民主党 19  自民党 7  公明党 1
 共産党  1  無所属 1  欠員  1
委員の交換
 ではどこかの政党が自分の持っている委員の席を貸してくれれば参加できるのだろうか。答えはYesである。具体的には民主党や自民党が渡辺代表の所属委員会(懲罰委員会)と交換に応じてくれればよいわけである。
 実は国会ではこうした交換・差し替えはしばしばある。例えば最近でも沖縄問題にこだわりを持つ社民党が沖縄北方特別委員会の割り当てがない時に、民主党が交換したことがある。同様に拉致問題に熱意を見せるたちあがれ日本が拉致特別委員会に委員がいなければ、自民党が交換に応じている。
 みんなの党は昨年の参議院選で躍進して議席数は11となった。党首討論への参加権があるにもかかわらず行使できないというのはあまりにもおかしい。そこでみんなの党としてはずっと委員の交換を求めていた。しかしそれに応じる党がなかったため参議院選以降3回行なわれた党首討論には参加できなかった。こうしてこの3回の党首討論はいずれも45分の持ち時間を自民党35分、公明党10分と二党だけで分け合うことになった。
 ※昨年の参議院選以降の党首討論一覧
            首相     参加野党党首
 平成23年2月9日  菅直人   谷垣禎一・山口那津男
 平成23年2月23日 菅直人   谷垣禎一・山口那津男
 平成23年6月1日  菅直人   谷垣禎一・山口那津男
委員交換を認めない!?
 変化があったのは最近のことである。自民党が自分たちの持つ衆議院国家基本政策委員会のポストと渡辺代表の懲罰委員会のポストを交換して構わないという姿勢に転じたのである。国家基本政策委員会の委員にさえなれば“衆参いずれかの院で 10名以上”という条件を満たしているみんなの党は党首討論に参加できるのは当然である。
 さらに自民党は持ち時間35分のうち5分を削ってみんなの党の持ち時間にすることも約束した。もちろん自民党側にはみんなの党に好意を示すことで、野党共闘を確かなものにしたいという狙いはあるのだろう。問責決議などでキャスティングボートを握るみんなの党の協力を取りつけたいという思惑もあるのかもしれない。とはいえ自らの持ち時間を削ることになる中で、そうした決断をした度量には感謝している。
 この場合、交換する政党同士がOKといっている以上、何の問題もなく交換されるのが普通である。先に述べた社民党の沖縄北方特別委員会などの場合も他党があれこれ言うことはまったくなかった。
 ところが、である。民主党がこの交換を認めないと言い出したのである。政党間で委員をやりとりする場合、当該政党同士が合意する必要があるのはもちろんだが、一応、議院運営委員会理事会の了承も必要とされている。その衆議院議運理事会で民主党が「認めない」という姿勢をとったわけである。
 衆議院は民主党が圧倒的な議席数を占めている。そこが認めないというのだからどうにもならない。結局「委員でない」→「だから発言権もない」という従来通りの理屈で、今回の党首討論への渡辺代表の参加は見送られた。
機が熟していない?
 しかしこんな馬鹿な話はない。先にも述べた通り、この種の問題が議運理事会にかかった場合、何の問題もなく各会派が「了解」と言うのが慣例である。交換する当事者たちがよいと言っており、なおかつ他党に迷惑をかけるわけでもない以上、当然といえば当然である。まして私たちは民主党に何かを要求したわけでも、譲歩を求めたわけではない。譲歩したとすればそれは持ち時間を削った自民党であって民主党ではない。
 それだけに民主党がなぜ反対するのか、まったく理解に苦しむ。彼らも筋の通った反対論を展開できないので「言ってくるのが遅い」とか「機が熟していない」などの意味不明な主張に終始している。
 もちろん民主党の本音は分かる。「渡辺代表が党首討論に出てくるのが嫌だ」「できるだけ邪魔してやれ」というそれだけのことである。マニフェスト違反や増税路線を舌鋒鋭く追及されるのが嫌なのである。ただ正面切ってそう主張するわけにもいかないので意味不明な言いぶりになるわけである。
 だがこんな理不尽な話はない。参加資格に足りるだけの民意を受けた政党を形式論で門前払いしようというのだから論外である。こうした不誠実な対応には断固たる覚悟で臨む必要があると考えている。
 これまでみんなの党は政策面では民主党政権を厳しく追及する一方で、「反対のための反対」「批判のための批判」とは一線を画してきたつもりである。しかし与党がこうした姿勢である以上、政局面でも違った対応を考えなければいけないのかもしれない。民主党の猛省を促すと共に、次期党首討論への渡辺代表の参加を明確に約束するように求めたい。

日曜討論に出演

2011年11月11日

水野賢一事務所です。
今度の11月13日(日)のNHK「日曜討論」(午前9時より生放送)
に みんなの党 幹事長代理 として水野けんいちが出演いたします。
今回は各党の幹事長代理・代行クラスでの討論になりますので、
ぜひ、ご覧ください!

「横峯議員いまだ返金せず」

2011年11月11日

横峯議員いまだ返金せず 
     ~終息しないクーポン券疑惑~
 民主党の横峯良郎参議院議員が実態のない地方住所を沖縄県に登録して航空機クーポン券を過大受給していたことが問題となった。故意なのか過失なのかは判然としないが、結果として過大に受け取っていたことは疑いがない。
 そのこと自体は横峯議員側も認めている。だからこそ同事務所も「受け取りすぎていた分は返金する」という姿勢をとっていたはずである(10月17~18日頃の各紙参照)。
 故意ならば税金の詐取という犯罪である。事務的なミスであったとしてもそれ相応の責任はある。いずれにせよ速やかな返金は当然である。
 ところが実際には返金は今に至るまでされていない。昨日の参議院議院運営委員会の場で、私が事務方に「返金はされたのか」と確認したところ参議院庶務部長の答えは「返金されていない」というものだった。
 過大な受給分がいくらなのかが確定していないというのが理由らしいが、確定させるための努力さえ行なった形跡がない。横峯議員も横峯議員、事務方も事務方と言わざるをえない。国会議員が貰う航空機無料クーポン券も原資は当然税金である。曖昧にしたまま終息させるわけにはいかない。
 それにしても記者に追及された時だけ「返金を検討する」とその場を取り繕っておいて、実際には何もしないなどということが許されるはずがない。返金するのは当然としても、政治倫理審査会などの場に自ら進んで出席して、しっかりとした説明をすることが必要だろう。
 ※このクーポン券の仕組みや問題については、10月25日と10月28日のブログで詳しく説明している。

「西岡武夫参議院議長の逝去を悼む(その1)」

2011年11月10日

西岡武夫参議院議長の逝去を悼む(その1)
 西岡武夫参議院議長が逝去された。これまでに参議院の正副議長が現職のまま亡くなられた例は以下の2回ある。
  松平恒雄 議長  昭和24年11月14日逝去
  小野明  副議長 平成2年4月19日逝去
 この2例ともに参議院葬が行なわれており、今回もそうすることで各党が合意している。日時は未定だが今月下旬になるかもしれない。
 西岡議長は衆議院に当選11回、参議院に当選2回の大ベテランだった。衆議院議員に初当選したのが昭和38年である。私が昭和41年生まれなので、生まれる前から国会議員をつとめていることになる。昭和38年総選挙というのは池田勇人内閣での総選挙である。同期当選組には渡辺喜美代表の父親・渡辺美智雄元副総理らがいる。いかに長い政治経歴かが分かるというものである。
 いま開会している臨時国会は10月20日に開会したが、議長は冒頭から体調不良で欠席されていた。口内炎と帯状疱疹という話だった。その点、心配してはいたが、命に関わる病状とは思っていなかったので訃報を聞いた時は本当に驚いた。
 亡くなる一週間あまり前にお電話をいただいた。用件の話が終わった後「水野さんはいつでもこの携帯電話に掛けてきても結構ですから」とおっしゃられたので「恐れ入ります」と答えたが、まさか自分が生まれる前から国会議員をつとめている大先輩で、三権の長たる人にホイホイ電話するわけにもいかないので、それが最後になってしまった。
 さて西岡議長は菅直人政権に対しては厳しい発言を繰り返していた。東日本大震災後には公然と退陣を求めるようになった。このことは、大きく報じられていたので、あえて繰り返しはしない。
 私にとって特に印象深いのは、大震災後に我が党が提出した「統一地方選延期法案」をめぐる対応のことである。今年は4月に統一地方選が予定されていた。ところがその前月に大震災が起こった。
 みんなの党は、この非常事態の中では「選挙よりも復興が第一」であり、全国すべての地域で統一地方選は延期すべきだと主張した。そして延期法案を参議院に議員立法の形で提出した。選挙にかける余力や労力があれば被災者の救援や被災地の復興に充てるべきだと考えたからである。
 ところが民主党も自民党も延期するのは岩手県、宮城県、福島県といった地域だけでかまわないという姿勢だった。そこで彼らは私たちが提出した法案を「吊す」という戦術に出た。
 「吊す」というのは国会用語である。法案を委員会に付託するのを止めることを意味する。法案はまず関連する委員会で審議され、そこで可決されると本会議に上程される。吊すというのは文字通り宙ぶらりんにして、委員会での審議入りをさせないわけである。
 実はみんなの党はそれまでにも数多くの議員立法を提出していた。議員歳費の3割カット法案、日銀法改正案、政策金融改革法案などである。ところがこれらはすべて「吊されて」審議入りしなかった。
 宙ぶらりんにするというのは他党にとっては利点がある。採決で賛否を明らかにしなくてすむからである。例えば歳費カットの法案などは、本音ではどの党も反対である。しかし民主党も自民党も口先では「身を削る改革」みたいなことを言う以上、表立って反対はしにくい。そうすると「審議入りさせない=採決もしない」という方が都合がよいわけである。
 この統一地方選延期法案の時も普通にいけば、吊されるところだった。ところがその時に西岡議長が「これは良い法案だ」とおっしゃられた。そしてそれを吊したまま審議もしないというのは怪しからんという立場を取られた。
 ルール上は委員会への付託は議長の仕事になる。ただ実際には主要政党が了承したもの(もしくは議運委員会で付託が可決されたもの)だけを付託するという慣行があった。議長の役割は形式的なものと考えられてきた。それを西岡議長は議長の権限を行使して付託すると主張されたわけである。
 慌てたのが民主党と自民党である。主要政党が反対している中、議長権限で法案を委員会に付託するとなれば前代未聞である。そこで民主党も自民党は「そういう前例を作りたくない」と考えた。それには両党共に付託に賛成したという形をとるしかない。それならば議長が反対を押し切ったのではなく、主要政党が賛成したから議長が追認したという形式になる。
 そこで両党は(内心はともかく)自発的に付託に賛成した。国会用語で言えば「吊しを下ろした」わけである。これは明らかに西岡議長の慣例にとらわれない強い意向があって初めてなされたことだった。
 こうしてこの法案は「政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会」で審議入りすることになった。実際に成立したのは被災地のみの選挙延期という政府提出法案で、残念ながらみんなの党法案は可決されなかったが、これは我が党単独提出法案で実質審議入りした第一号の法案となった。
 他にも西岡議長との話の中で学ぶことは多かった。エネルギー政策の話になれば40年ほど前に文部政務次官だった時に勉強したという核融合の話などについても深い知見を持っておられた。また新自由クラブでの経験談などは新興政党にいる私にとっても貴重な勉強になった。
 ブログの“その2”では西岡議長が晩年に力を尽くされた選挙制度改革について述べたい。

「日曜討論での発言(その2)」

2011年11月08日

     日曜討論での発言(その2)
        ~復興庁、TPP~
 昨日のブログに続いて、11月6日のNHK『日曜討論』での私の発言を掲載する。
【どうみる復興庁】
水野

 復興庁を作るならばですね、まず第一に被災した現地に本部を置くということ、そしてそれと同時にそこに権限と財源を十分に与えるということが鉄則だと思うんですね。
 ところが政府の案のままだと東京に置くというわけですから、そして権限は国土交通省とか農林水産省などに残るというのでは、結局被災地の方々というのは陳情のために東京まで出てきて、そして国土交通省や農林水産省などを回ることになる。
 そしてさらに新たに復興庁ができるということであれば、陳情先がもう一個増えるというだけであって、従来の旧態依然とした陳情行政を温存するよりも悪いと考えています。
【TPP】
水野

 みんなの党はTPPについては積極的に推進すべきだということを明言している恐らく唯一の政党じゃないかと思いますけれども、まあ民主党も自民党も支持団体の絡みがあるのか、なかなかはっきりした物言いをしないわけですね。
 奥歯に物の挟まったような、例えば「急ぎすぎるような決断には反対」とか、そういう奥歯に物の挟まったような言い方をしていますけれども、私たちみんなの党は自由貿易で自由経済に立脚している、資源に乏しい日本はそれに立脚しているわけだから、積極的にルール作りから参加をしていくべきだと主張しています。
 それと一つ対中戦略というものもあるわけですね。自由貿易のルールを無視する形で台頭している中国に対して、やはり環太平洋で先にしっかりとした自由貿易のルール作りをしておきたいという思いもあります。

「日曜討論での発言(その1)」

2011年11月07日

日曜討論での発言(その1)
    ~野田内閣の評価、補正予算、復興増税~
 11月6日のNHK『日曜討論』に出演した。「どうなる与野党攻防 補正予算・復興増税」というタイトルで、8党の国会対策委員長クラスによる討論だった。私も参議院国対委員長として出席した(番組での紹介は幹事長代理の肩書きが使われたが)。
 この番組で私が発言したことをブログで2回にわたって掲載しておく。
【野田内閣の政権運営】
水野
 
 そもそも選挙の洗礼を経ないまま総理の座をたらい回しするのは怪しからんと言っていたのは民主党自身なわけですけれども、それは別としてもですね、この2か月を見てみると野田政権がまさに官僚依存、特に財務省依存だということがますます明らかになってきたし、そのことをもう隠さなくなってきているわけですね。
 だからこそ政策的には増税一直線だし、そしてその前に本来やるべき、その前提としてやるべき徹底した行財政改革とか無駄の撲滅とかにはもう関心を示さなくなっている。
 その典型的な表れが朝霞の公務員宿舎の問題だと思いますし、だからこそ私たちはそうしたことに対し追及してきましたし、今後も論戦を挑んでいきたいと思います。
【第三次補正予算案の成立は】
水野

 一次補正が4兆円、二次補正が2兆円、そして今回の第三次補正が12兆円といういわば兵力の逐次投入みたいなやり方じゃなくて、私たちみんなの党は最初から大胆な補正予算、まあ30兆円規模と言っていましたが、こうしたことを最初からやっていくべきだと言っていたわけですから、いま早く(成立させろ)と(民主党が)言っても、それならばなぜもっと早い段階で大規模予算を出さなかったのかと言いたくなるわけです。
 私たちも決して復興のための予算に反対しているわけではないですから、これまで一次補正、二次補正にも共に賛成していますけれども、ただその時に大胆な組み替え・修正の動議を出しているわけですね。ですから今回もそうした修正・組み替えを前提としながら審議を推進していくべきだと考えています。
(ただし三次補正の)その背後にある復興を口実にして増税に舵を切っていこうということには明確に反対です。
【復興増税】
水野

 復興増税にしても、その後に控えている消費税増税にしても結局、民主も自民も増税派なんですね。ですから三党協議の形でやり方などについて十分に協議が、増税派同士の間でできるわけでしょうが、私たちみんなの党は「その前にやるべきことがあるだろう」と(主張しています)。
 例えば無駄の温床とされてきたような特別会計、労働保険特会などに切り込むとか、もしくは公務員総人件費の削減をするとか、もしくは国会議員自身が身を切るということでの歳費の削減とか定数の削減をやるべきだと一貫して言っているんですけど、そしてそういう法案も具体的に提出して、それで財源を確保できると主張しているんですけど、そういう法案を出しても残念ながら(他党の反応は)暖簾に腕押しのような状態ですが、しかし私たちは私たちの主張をブレずに今後も訴えていきたいと思っています。
(“その2”に続く。“その2”では復興庁とTPPについての発言を掲載する)

野田首相の答弁ぶり

2011年11月05日

野田首相の答弁ぶり
     ~ちょっと政府に甘すぎる感想?~
 野田佳彦首相の答弁が安全運転すぎるという批判がある。低姿勢には違いないが、答弁書を棒読みするだけで情熱も覚悟も伝わってこないという指摘である。
 今週は衆参両院の本会議で代表質問が行なわれた。私も参議院の代表質問をずっと聞いていたが、確かにその指摘には頷ける点も多い(なお参議院では女性議員が2名登壇したが、その時だけはアドリブが入ったような感じもしたが、気のせいだろうか?)。政治理念やTPPなど多くの質問者が取り上げるテーマには判で押したように同じ答弁が繰り返された。
 もっともそれも分からないでもない。同じテーマについてある人に答えたことと別の人に答えたことが違えば、それはそれで問題になりかねない。ある人にはそっけなく簡略に答弁して、他の人には詳細かつ丁寧に答えれば、簡略に答弁された方は怒るだろう。「面白みがない」と言われようと模範解答を繰り返すのは仕方のない面もある。
 本会議での質問というのは一問一答ではない。数十分質問して、だいたい同時間政府側が答弁するという一方通行のやりとりである。例えば今週の代表質問の場合、みんなの党からは福島県出身の小熊慎司議員が登壇し、原発事故問題を中心に取り上げたが質問枠は20分だった。自民党の枠は85分だったので3人で割って40分、25分、20分としていた。民主党の持ち時間は60分で、25分、20分、15分に三分割した。公明党は一人が30分の範囲で質問した。
 これだけの時間があれば、当然質問も数十問はある。それだけにすべてを覚えて、即興で的確に答弁するというのは無理な話である。だから前日までには質問の全文を通告し、その通り質問をする慣例になっている。形式的と言えば形式的だが仕方がない面もある(各委員会は一問一答なので、大まかな通告はするが全文通告でその通り読むというわけではない)。
 また質問した事項を一つでも飛ばして答えれば野党もすぐに「答弁漏れだ」と言い立てる。これも棒読みを助長することになる。
 小泉純一郎首相などはアドリブ答弁が比較的多い方だったが、それでも郵政や構造改革の話の時に限られていた。それまで淡々と答弁書を読み上げるだけだったのが、郵政の話になると突如として身振り手振りを交えて熱弁をふるったものだった。だがその話題が終わるとまた普通に答弁書を読み上げていた。
 「メモを見ずに自分の言葉で語れ」というのは口で言うのは簡単だが、実際にはそう簡単ではない。現に質問者も原稿を読んでいる。しかも質問側は十分に練習を積んできた上で、本会議場に臨むのだから答弁側にだけ即興でメモも見ないで答えろというのはちょっと酷であろう。
 それにしても総理大臣というのは大変だと思う。総理だからと言って森羅万象に通じているわけでもない。またその必要もない。そのために各大臣や官僚がいるのである。しかし聞く方は何でも総理に聞きたがる。しかも質問者は入れ替わり、立ち替わりで、多種多様な問題を提起するのである。そういう点では、総理というのは大変な仕事だなあと敵方(私は野党なので)ながら思う。週明けから衆参で予算委員会が始まれば、ますます心労も増えるだろうといささか同情の思いもある。
 今日は随分と政権側の都合に理解を示すことを書いたように思う。野党議員としては政府に対し寛容すぎたかもしれない。ただあらためて思うのは総理大臣を評価する時に大切なのは答弁の巧拙よりも政策の良し悪しである。そして実際に何を実行するかである。
その政策の部分で野田内閣にはかなりの懸念を持っている。特に増税一直線の路線にはみんなの党は断固反対である。今後、この点は大いに路線論争をしていきたい。
 なお本日未明、西岡武夫参議院議長が逝去された。心からお悔やみ申し上げたい。一週間余り前にお電話をいただいたのが私にとっては最後になってしまった。議長の逝去については項をあらためてまた触れたい。

日曜討論に出演

2011年11月04日

水野賢一事務所です。
今度の11月6日(日)のNHK「日曜討論」(午前9時より生放送)
参議院国対委員長として水野けんいちが出演いたします。
(番組上の肩書きはみんなの党幹事長代理が使われるかもしれませんが。)
今回は各党の国対委員長クラスでの討論になりますので、
ぜひ、ご覧ください!

原発事故調査の協議会が初会合

2011年11月03日

原発事故調査の協議会が初会合
       ~調査委員の人選に着手~
 東京電力福島第一原発事故についての事故調査委員会が国会に設置される。そのための衆参両院議院運営委員会の合同協議会が昨日初会合を開いた。
 この協議会は衆参両院から15名ずつの合計30名で構成される。そして協議会には幹事会を設けて、運営の詳細を議論することになった。幹事会のメンバーは以下の通りである。
 合同協議会会長   小平忠正(民主・衆)
 合同協議会会長代理 鶴保庸介(自民・参)
   幹事      松野頼久(民主・衆)
   幹事      山井和則(民主・衆)
   幹事      笠浩史 (民主・衆)
   幹事      川内博史(民主・衆)
   幹事      小川敏夫(民主・参)
   幹事      松井孝治(民主・参)
   幹事      川崎稔 (民主・参)
   幹事      塩崎恭久(自民・衆)
   幹事      佐藤勉 (自民・衆)
   幹事      松山政司(自民・参)
   幹事      義家弘介(自民・参)
   幹事      遠藤乙彦(公明・衆)
   幹事      長沢広明(公明・参)
   幹事      水野賢一(みんな・参)
 この幹事会の当面の最大の仕事は事故調査委員の人選である。事故調査に当たるのは民間有識者10名となっている。この選任をしなければならない。
 昨日の幹事会では各党割り当てという方式はとらないことを決めた。つまり10名のうち例えば民主枠が4人、自民枠が3人・・として各党に割り振り、政党が推薦してきた人をそのまま任命するというやり方はしない。そうしたやり方だと公正中立な事故調査というよりも政争の具にされる可能性も出てきかねない。そして何より推薦される有識者も○○党系の人などと色眼鏡で見られるのは迷惑だろう。
 そこで各党割り当てではなく、全党がだいたい合意できるようなしっかりした人物を幹事会全体で推挙していこうということになった。
 そうはいっても人選はなかなか難しい。まず原子力についてのある程度の専門性は必要である。かといって「原子力村」と揶揄されるような集団から選ぶわけにもいかない。東京電力やプラントメーカーの利害関係者も困る。また安全神話をふりまいてきたいわゆる「御用学者」も避けたい。かといって妙なイデオロギー的な脱原発論者(例えば反原子力と言いながら北朝鮮の核開発は許容・賛美するような人)も願い下げである。すでに政府も事故調査・検証委員会を発足させているので、委員が重複したのでは国会に新設する意味がない。
 「難しい、難しい」と言っているだけでは進まないので、そうした中でも英知を出しながら、よい人選を進め、しっかりとした事故調査が行なわれるために力を尽くしたい。
 cf.なお国会に原発事故調査委員会を設置することについては10月31日のブログでも触れている。

「電力使用量のデータを隠すな(その3)」

2011年11月02日

   電力使用量のデータを隠すな(その3)
   ~隠蔽事業所501のリスト~

 エネルギーを多量に使う事業所はその使用量を経済産業省に定期報告することになっている。この定期報告制度が導入されたのは1993年の省エネ法改正によってである。
 報告する使用量は原油、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、A重油、B・C重油、石油アスファルト、石油コークス、LPG、LNG、原料炭、一般炭、無煙炭、石炭コークス、コールタールなど様々である。そして電気の使用量ももちろん対象である。
 cf.実際の報告書は単なる電気使用量だけでなく一般電気事業者からの昼間買電、一般電気事業者からの夜間買電、自家発電といった内訳も記入させる形になっている。
 省エネ法はエネルギー多量使用者を次のように定めている。
  第一種エネルギー管理指定工場
・・年間のエネルギー使用量が原油換算で3000kl以上
  第二種エネルギー管理指定工場
・・年間のエネルギー使用量が原油換算で1500kl以上
 この第一種と第二種のいずれにも定期報告を出す義務がかかっている。ちなみに報告を出すのは企業単位ではなく事業所単位である。つまり新日鉄という企業単位で1500klを超えると報告するのではなく、君津製鉄所や名古屋製鉄所といった事業所単位で1500kl以上ならば報告することになる。
 昨日のブログに「7804事業所から報告があり、そのうち501事業所分が非公開だ」と書いたが、これは第一種エネルギー管理指定工場のことである。以下、その501の隠蔽事業所名を記す。経済産業省はこの501事業所のエネルギー消費量は非公開にしているが、事業所名は公開しているので、それを記す。
     
           501事業所名はここをクリック
 なお第二種エネルギー管理指定工場も全国に約7000あり、その情報公開も十分には行なわれていないことも申し添えておく。
 この連載の次回“その4”では最高裁判決を非開示の口実にするのは間違っていることについて述べる。

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