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けんいちブログ

政治家と年齢に関する雑感

2013.09.21


 
9月の第3月曜日は敬老の日である。地元でも敬老会などをいくつか回ったりもした。
 
さて年齢の話で言うと昭和41年生まれの私が衆議院に初当選したのは32歳の時で、その時点では衆議院議員500名(当時の定数。現在の定数は480名)の中では最年少だった。それが現在では47歳になってしまったのだから月日の流れの速さを感じざるをえない。現在の最年少議員は昭和61年生まれの方(鈴木貴子代議士―鈴木宗男氏の長女―)なのだから、自分でも年を取ったものだと思う。
 
国会の歴史というのは明治23年に帝国議会が開設されてから120年以上の歴史がある。その中で、史上最高齢議員は尾崎行雄氏の94歳である。第1回帝国議会選挙に31歳で当選した尾崎行雄氏は以降連続25期にわたって衆議院議員に当選し、その政治姿勢から「憲政の神様」と称された。26回目の当選を目指して立候補した94歳の時には、さすがに落選し、翌年亡くなっているが、すごい先達がいたものだと思う(ちなみに参議院での最高齢記録は宇垣一成の87歳で1956年に現職のまま死去した)。
 
アメリカでの高齢議員の記録保持者はストロム・サーモンド上院議員である。米国上院は任期6年なので、94歳で最後の当選を果たしたサーモンド議員は任期満了時には100歳になっていた(その5か月後の2003年に100歳で死去)。
 
こうした例をあげるまでもなく各界で活躍する高齢者がいる。 政治の世界でも「長老支配」と言われるような状況は避けるべきだろうが、高齢者が各界で活躍すること自体は決して悪いことではない。若い世代もそれに負けないように切磋琢磨すれば良いだけである。
 
47歳の私もしっかりとした仕事を全力でやり抜かなければならないと改めて思った。
 

国会改革について

2013.09.13


 
「国会改革」をすべきだという声が上がっている。私たちみんなの党は改革の旗印を高らかに掲げている政党である。現状の国会に問題点があれば、改革を推進すべきだと思っているし、そのための議論は大いに実施すればよいと考える。
 
ただ現在言われている「改革」の中身にはちょっと懸念を抱かざるをえない。どうやら首相や閣僚の国会出席義務を緩和することに主眼が置かれているようだからである。つまり国会で追及されるという面倒なことはなるべく避けたいというのが本音のようなのである。もしこれが本音ならば国会が政府を監視するという機能が損なわれてしまう。
 
もちろん「改革」を主張する人たちも、政府への監視を緩めるべきだとは表立っては言っていない。彼らの論法はこうである。「日本では首相や閣僚が国会に拘束される時間が長すぎる→そのため国際会議などに出席できない→つまり国益が損なわれている→だから国会に拘束される時間を減らすべきだ」という主張である。一見もっともらしいが、本当の狙いが国会での追及を避けたいというあたりにあるのならば、それによって得られるのは“国益”どころか“政権益”にすぎない。
 
いま福島第一原発からの汚染水が大きな問題になっているが、国会閉会中のためこれについてしっかりとした追及・論戦が行われていない。閉会中であっても必要があれば閉会中審査として議論することも可能なのだが、残念ながらその目途も立っていない。こうした現状に対して心ある人たちからは「国会は何をやっているのか」「しっかりと議論をしろ」という声が上がっているくらいである。当然のことだろう。そうした中、国会論戦を少なくしようという「改革」案にはどうしても疑問がつきまとう。
 
だからといって国会の旧来からの慣行をただ墨守すれば良いと言うつもりはない。あらためられるべき点は多くあるだろう。例えば党首討論である。開会中は原則、水曜日の午後3時から45分間実施することになっているが、実際には今年の通常国会では6か月の会期で開催はわずか1回だった。こうしたことこそ改革されるべきではないかと考える。
 
また国会議員による質問というのは本会議場や委員会での論戦ばかりではない。質問主意書といって書面で政府に対して質問をすることもできる。その場合、政府は7日以内に書面で回答をしなければならない。しかしこれが活用できるのは会期中のみに限られている。つまり現在のように閉会中だと汚染水問題などに関して質問主意書を提出することはできない。
 
国会改革というならばこうしたことを全体として議論すべきである。政府にとって都合の良い部分―つまり楽になる部分―だけをつまみ食いのように変更するというのでは本当の改革ではない。この問題については立場や見方によって様々な見解があるだろうが、今後大いに議論をしていきたいと思っている。
 

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