けんいちブログ

原発事故調査の協議会が初会合

2011.11.03

原発事故調査の協議会が初会合
       ~調査委員の人選に着手~

 東京電力福島第一原発事故についての事故調査委員会が国会に設置される。そのための衆参両院議院運営委員会の合同協議会が昨日初会合を開いた。

 この協議会は衆参両院から15名ずつの合計30名で構成される。そして協議会には幹事会を設けて、運営の詳細を議論することになった。幹事会のメンバーは以下の通りである。
 合同協議会会長   小平忠正(民主・衆)
 合同協議会会長代理 鶴保庸介(自民・参)
   幹事      松野頼久(民主・衆)
   幹事      山井和則(民主・衆)
   幹事      笠浩史 (民主・衆)
   幹事      川内博史(民主・衆)
   幹事      小川敏夫(民主・参)
   幹事      松井孝治(民主・参)
   幹事      川崎稔 (民主・参)
   幹事      塩崎恭久(自民・衆)
   幹事      佐藤勉 (自民・衆)
   幹事      松山政司(自民・参)
   幹事      義家弘介(自民・参)
   幹事      遠藤乙彦(公明・衆)
   幹事      長沢広明(公明・参)
   幹事      水野賢一(みんな・参)

 この幹事会の当面の最大の仕事は事故調査委員の人選である。事故調査に当たるのは民間有識者10名となっている。この選任をしなければならない。

 昨日の幹事会では各党割り当てという方式はとらないことを決めた。つまり10名のうち例えば民主枠が4人、自民枠が3人・・として各党に割り振り、政党が推薦してきた人をそのまま任命するというやり方はしない。そうしたやり方だと公正中立な事故調査というよりも政争の具にされる可能性も出てきかねない。そして何より推薦される有識者も○○党系の人などと色眼鏡で見られるのは迷惑だろう。
 そこで各党割り当てではなく、全党がだいたい合意できるようなしっかりした人物を幹事会全体で推挙していこうということになった。

 そうはいっても人選はなかなか難しい。まず原子力についてのある程度の専門性は必要である。かといって「原子力村」と揶揄されるような集団から選ぶわけにもいかない。東京電力やプラントメーカーの利害関係者も困る。また安全神話をふりまいてきたいわゆる「御用学者」も避けたい。かといって妙なイデオロギー的な脱原発論者(例えば反原子力と言いながら北朝鮮の核開発は許容・賛美するような人)も願い下げである。すでに政府も事故調査・検証委員会を発足させているので、委員が重複したのでは国会に新設する意味がない。

 「難しい、難しい」と言っているだけでは進まないので、そうした中でも英知を出しながら、よい人選を進め、しっかりとした事故調査が行なわれるために力を尽くしたい。

 cf.なお国会に原発事故調査委員会を設置することについては10月31日のブログでも触れている。

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