けんいちブログ

「暫定税率廃止はどうなった(1)」

2011年09月26日

暫定税率廃止はどうなった(1)
   ~マニフェスト違反どころか、さらに逆行~

 民主党のマニフェストが反故にされた例は数多い。その中でも典型的なものが「ガソリン税の暫定税率の廃止」という約束だろう。民主党がまだ野党だった2008年に暫定税率の存廃が大きな焦点になった。その時、民主党の若手議員たちが“ガソリン値下げ隊”なるものまで結成して「暫定税率をなくせ!」「ガソリンを値下げしろ!」と叫んでいたのも、今となっては何だったのかと思わざるをえない。
 暫定税率廃止という約束はただ単に守れなかったというだけではない。廃止できなかったどころか民主党政権下でかえって逆に「恒久化」が強められたのである。
 暫定税率の始まりは自民党政権時代の1974年のことである。本則で1リットルあたり28.7円となっているガソリン税を5年間の暫定措置だとして53.8円に引き上げたのである。それ以降、「暫定」「暫定」と言いながら5年ごとに反復延長して30年以上続いてきた。
 cf.正確には「ガソリン税」という税目はない。ガソリンには消費税以外に「揮発油税」と「地方揮発油税」が課税されており、この二つの税金を総称して「ガソリン税」と通称している。なお2008年時点では地方揮発油税は地方道路税という名称だった。
 それに対して「暫定措置のはずなのに30年以上も続くのはおかしい」として廃止を主張していたのが民主党だった。ではその民主党が政権を取ったらどうなったのか。
 暫定税率を定めているのは租税特別措置法という法律である。政権獲得の翌年2010年にこの租税特別措置法は改正された。これにより「当分の間」53.8円を維持することになった。俗にいう「当分の間税率」の誕生である。
 「暫定税率」から「当分の間税率」に変わったわけだが、いったい何が違うのだろうか。実際には大きな違いがある。暫定税率時代は先に述べた通りあくまでも期限は5年だった。つまり5年すると期限が来るので、新たに国会で審議して、次の5年も延長するという法律を通さなければならなかった。
 ところが「当分の間」には期限がない。延長のための手続きをしなくてもずっと続くわけである。上で「恒久化が強められた」と言ったのはそういうわけである。
 言行不一致そのもののおかしな話だが、続きはまだ次回のブログで。

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