「国会議員の歳費カット終了」
2011.09.28
国会議員の歳費カット終了
~こっそり終わってよいのか~
別に「ええ格好をする」わけではないが、私たちみんなの党は国会議員の歳費3割、ボーナス5割カットを掲げている。国家財政多難な折、まず議員自身が給与削減をするのは当然だと考えるからである。また公務員総人件費の削減も唱っている以上、「まず隗より始めよ」ということで議員が身を切る必要もある。その覚悟を示さずに人に痛みを伴う改革を強いることはできない。
公務員総人件費といえば民主党も前回総選挙で2割削減をマニフェストに掲げていた。そうすると年間に国家公務員分だけで1兆円が捻出できると言っていた。ところがこの約束も例によって果たされていない。前の国会に政府が提出してきた法案では2割削減がいつのまにか8%削減に縮小された。しかも法案はいまも成立していない。前進しない言い訳はいろいろできよう。だがその大きな理由は民主党政権に身を切ってでも進めていくという覚悟が感じられないことだと思う。
さて国会議員歳費に話を戻すが、東日本大震災後、歳費は期限付で削減された。毎月50万円削減が6か月継続というものだった。みんなの党はそれ以前から、より大幅な歳費カットを主張し法案も提出している。それに比べれば小幅で不十分とはいえ削減自体には反対する理由もないので私たちもこれに賛成した。
その6か月が9月末をもって切れる。つまり10月からは通常に戻るわけである。こういうことはこっそりと終わりたいという人たちもいるだろう。しかしそれだけにあえて事実を記さなければならない。以下、論評抜きで客観的事実だけを述べておく。
2011年
3月11日 みんなの党が歳費カット法案を提出
・・内容は歳費3割、ボーナス5割カットというもの
大震災の発生直前の午前11時45分に提出
3月31日 歳費を6か月間、月額50万円削減する法案が
提出され、同日中に、衆参本会議で全会一致で可決成立する
・・法律の正式名称は「平成二十三年東北地方太平洋沖地
震等による災害からの復旧復興に資するための国会議員の歳費の
月額の減額特例に関する法律」
提出者は衆議院の議院運営委員長
8月31日 通常国会が閉会し、それに伴い、みんなの党が
3月11日に提出した法案は審議未了廃案となる
9月26日 みんなの党が歳費カット法案を再提出
・・内容は3月11日に提出したものと同じ
10月10日 国会議員への10月分の歳費支給日(予定)
・・10月からは減額措置が終わるので満額支給に戻る
なお国会議員の給与は歳費という独特の呼び方をするので一見、
年俸のようにも聞こえるが、毎月10日に支払われる。
また衆議院議員と参議院議員の貰う額はまったく同じである。
歳費月額は、
議長 217万円
副議長 158万4千円
議員 129万4千円
cf.ただし4月~9月はここから50万円が削減されていた。
期末手当(ボーナス)は、
6月30日 12月10日
議長 440万5100円 487万7075円
副議長 321万5520円 356万0040円
議員 262万6820円 290万8265円
それ以外に各議員には文書通信交通滞在費が毎月100万円支給される。
こちらの支給日は毎月10日に50万円、月末日に50万円となっている
(4月と12月は25日に50万円)。
cf.4月~9月の50万円減額はあくまでも歳費月額への
臨時措置であり、期末手当と文書通信交通滞在費の支給額には
一切影響がないようになっていた。
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