一院制(その2)
2010.06.17
諸外国の議会を見ると以下のようになっています。
二院制の国・・・日本、インド、イギリス、フランス、ドイツ、米国など
一院制の国・・・韓国、台湾、スウェーデン、デンマーク、ニュージーランドなど
このうちスウェーデンやデンマークなどは二院制から一院制に移行しました。逆に一院制から二院制になる国は、ほとんどありません(当然でしょうが・・)。
さて「一院制を導入すべきか」という議論になると、一番反対するのは参議院の人たちです。一院制導入というのは「衆参を統合した一院制を導入」ということなのですが、どうしても「参議院廃止」だと勘ぐるのでしょう。
党派を問わず参議院議員は「自分たちを軽視するな」と反対の大合唱になります。いわば保身の本能です。
たださすがに「自分たちのポストがなくなるのが嫌だ」という本音は言いにくいのか、参議院の存在意義を強調することになります。そこで予算審議重視の衆議院に対して決算審議重視の参議院とかいろいろと言い出しますが、付け焼刃の印象がぬぐえません。
一院制を導入するには、憲法改正が必要になります。憲法第42条には「国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する」と規定されているからです。
憲法改正にはまず衆参両方の院でそれぞれ3分の2が賛成する必要があります(その後、国民投票で過半数が賛成する必要もある)。つまり参議院議員の3分の2の賛成も必要です。
それだけにほとんどの参議院議員が本能的に反対する一院制導入はハードル高いといえます。逆に言えば、一院制に前向きな政党(つまり「みんなの党」)を参議院でも躍進させないとこの部分の改革は手つかずになってしまいます。
保身や既得権を守ろうと考える人ばかりが参議院にいたのでは改革は進みません。
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