保守と革新とネオナチと
2016.06.13
政治的な立場を表す用語として「保守」と「革新」、「右派」と「左派」、「タカ派」と「ハト派」といった言葉がよく使われる。そのような単純な二分法はレッテル貼りにもつながりかねないから、用語の使い方も慎重であるべきなのかもしれない。とはいえ大まかな思想傾向を表すのには便利な言葉ではある。
私自身についていえば全体としては中道ないし中道右派くらいかなと思っている。もちろん実際には個々のテーマによって傾向も変わってくる。環境政策ではかなりのリベラル派になるし、外交安全保障になれば少なくとも左派ということはない(自分では現実主義者だと思っているが・・)。また選択的夫婦別姓などの推進論者なのでこの点は中道左派的かもしれない。だいたいすべての課題について判で押したように典型的な右派的(もしくは左派的)主張だけをしている人の方がよっぽどおかしい。自分の頭で物事を考えていないのかと思ってしまう。
さて安倍政権は自民党の歴代政権の中でも保守色が強い政権だとされる。保守というだけならば私にもその面もあるし、それと不倶戴天という関係ではない(もちろん保守の定義にもよるが・・)。私が懸念するのは最近の自民党や周辺の文化人の中に保守というよりもネオナチとでも呼ぶべき言辞を弄する人たちが増えていることである。私は保守とネオナチとの間には厳然たる一線が画されるべきだと思っているが、どうもその境を越えてしまっている人たちが増えている気がする。
左右両翼が極端なイデオロギーを振りかざして対決するという姿は望ましくない。穏健で健全で、しかし確固とした信念を持った中庸の道を歩んでいきたい。
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