千葉市の放射性廃棄物処分場について~情報開示とまだ尽きぬ疑念~
2015.06.24
千葉県内にある8千ベクレル超の指定廃棄物の処分場として環境省は千葉市中央区蘇我にある東京電力敷地を候補地として挙げている。環境省の説明によれば、683か所の土地を安全の観点から20点満点で点数化して比較考量してみたら、そこが16点で最高点だっただけのことであり、東京電力の敷地というのは偶然だということになる。しかし「たまたまそうだった」と言われても簡単に首肯できるはずもない。「最初から東電用地という結論先にありきだったのではないですか」という疑念が出てくるのは当然である(この点については6月19日のブログにより詳しく記している)。
そうした立場から国会質疑の中で環境大臣に対して「では他の682か所はどこだったのか、それは何点だったのかといった資料を全部出すべきではないか」と追及した。こうした資料のないままに単に最高点でしたと言うだけでは説得力に欠けるからである。そして環境省側が22日になってこの資料(文末参照)を出してきた。黒塗りがあるので、完全なものとは言えないが一歩前進には違いない。
しかし問題の本質は「結論先にありきだったのではないか」という点である。別の言い方をすれば、安全だからそこを選んだのではなく、地権者が放射性廃棄物を受け入れてくれるからそこに決めたのではないかという疑念である。そこで私は同じ委員会質疑で環境省と東京電力のこれまでのやりとりの一切合切の情報開示を求めた。
政府の保有する情報は本来、情報公開法によって開示請求があればすべて公開されることが原則である(個人情報など例外はあるが)。まして国権の最高機関である国会で取り上げられた問題であり、住民の関心の高い問題でもある。公開が当然であると考えるが、この点については環境省からまだ回答がない。誠意ある回答を待ち望んでいる。
■6月22日 環境省から公表のあった「総合評価結果一覧表」
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