地球温暖化防止のために
2007.05.01
「地球温暖化防止のために」
地球温暖化という危機が深刻化しています。このまま放置しておけば今世紀末には最大6.4℃の上昇が見込まれています。1℃上昇すると水不足で苦しむ人が5000万人が増え、マラリアによる死者が30万人増加するという試算もあります。また経済面でも温暖化の進行は世界のGDPを5~20%も押し下げると危惧されています(注)。 温暖化の主原因は大気中の二酸化炭素濃度の上昇です。二酸化炭素は石油・石炭など化石燃料を燃やした時に排出されます。人類が化石燃料をほとんど利用しなかった産業革命以前(つまり1750年以前)の二酸化炭素はだいたい280ppmでしたが、年々上昇して現在は380ppmとなっています。
これを食い止めるためには二酸化炭素の排出を削減することが必要です。そこで安倍首相は2050年までに排出量を半減することを提唱しました。これまで政府がこうした長期目標を掲げてこなかったことに比べて大きな前進といえます。また国際社会への働きかけも重要です。ただ各国に訴えかけるといっても日本自身がしっかりと削減を成し遂げていなければ説得力に欠けてしまいます。とりわけ京都議定書で日本が国際約束した90年比6%削減の達成は喫緊の課題ですが、残念ながら現実の国内排出量は削減どころか7.8%も増えてしまっています。まずはこれを何とかしなければなりません。もちろん国民一人一人の省エネ努力も大切です。同時に二酸化炭素の排出割合を企業:家庭でみると79:21で企業が多いことを考えると、大口発生源である産業界により積極的な取り組みを求めていくことが必要と考えます。
注)数字についてはIPCC第4次評価報告書や英政府が委託研究した結果の「スターン・レビュー」などを引用
その他、グラフとして
大気の成分
窒素 78.09%
酸素 21.95%
アルゴン 0.93%
二酸化炭素 0.04%
0.04%とは400ppmのこと
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