けんいちブログ

大隈重信は議員だったのか

2010.05.20

 前の号で私の母校の創立者・大隈重信について触れました。

大隈重信が内閣総理大臣をはじめ要職をつとめたことは知られていますが、ある時、私はふと「大隈侯は国会議員(当時は帝国議会議員)をつとめたのかなあ」と思って調べてみました。

というのも現行憲法では内閣総理大臣は国会議員から選ぶ(参議院からでも可能だが、その例はない)ことになっていますが、戦前は首相が議員である必要はなかったからです。

 調べてみると大隈重信が帝国議会議員をつとめたのは最晩年の6年だけでした。
それも侯爵に叙されたことに伴って貴族院議員に就任しただけのことであり、選挙で当選したというわけではありません。
大隈重信と一緒に銅像が国会内に立っている伊藤博文も貴族院議員をつとめただけ。板垣退助は議員歴はありません。

 選挙の洗礼を経なくても国政の中枢に関わった方々に思いをはせると、選挙のことを常に気にしなければならない現代政治の渦中にいる身としてはちょっとうらやましい気もします。

もっとも選挙の苦労はしなくても文字通り命懸けの修羅場をくぐってきた人たちですから、それ以上の艱難辛苦をなめたのは間違いないでしょうが。

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