特定秘密保護法案について
2013.11.25
いま最大の焦点になっている法案が特定秘密保護法案である。当然のこととして公務員には守秘義務がある。これに違反すれば現行の国家公務員法などでも最高で1年の懲役刑が科せられる。特定秘密保護法案の柱はこれをさらに強化するというものである。特別に重要な秘密を漏洩した場合には、一般的な守秘義務違反よりも重い罰則(最高で懲役10年)が掛かってくることになる。
これ自体は十分に理解できる。重要機密もそうでないものも漏洩した時の罰則が同じである必要はない。また「日本は機密管理にずさんだ」と諸外国に思われてしまえば「本当に重要な情報は日本には渡せない」ということになりかねない。だからこそみんなの党の公約とも言うべき「アジェンダ2013」にも「情報漏洩防止策を強化」と明記している。つまりみんなの党は最初から法律の趣旨には総論では賛成である。
だからといって政府原案のままでよいというわけではない。法案にはいくつかの重大な懸念があるのも事実である。特に役所が「これは秘密だ」と言ったら何でも特定秘密にされてしまってはたまらない。そこで私たちは個別の役所が自分勝手に秘密指定をするのは駄目だと主張した。内閣として一元的に決定することを求めたのである。もちろん内閣が一元管理してもすべての懸念が払拭されるわけではないが、勝手な指定をすれば政権交代があった時に公表されるだけのことである。また「前政権はこんなことまで秘密扱いにしていたのか」と批判を受けることにもなる(なお一部報道では「みんなの党の修正要求によって首相が第三者機関として関与することになった」と書かれているが、我が党は“首相が第三者機関”などという珍妙な修正要求はしたことがない)。
みんなの党の修正要求は与党によって大筋受け入れられた。これによって際限なく秘密が広がることに歯止めを掛けることはできたと考えている。そうである以上、法案には賛成する。みんなの党は「何でも反対」の野党ではない。政府の問題点に対して批判すべきは批判し、建設的な提言をすべきところは積極的に提言する姿勢を今後も貫いていきたい。
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