けんいちブログ

自民党は変わったのか?

2010.05.15

 自民党は変わったのでしょうか。参議院選挙を前にしてフレッシュな人材を起用して「変わった」という印象を作り出したいのは分かります。
若手登用の象徴とされるのが河野太郎氏の幹事長代理への就任です。歯に衣着せぬ発言で“党内過激派”とも見られている河野さんは確かに今までの執行部にはいなかったタイプです。
 しかし「抜擢人事」というほどのことなのでしょうか。年功序列的な発想で見れば河野太郎さんは衆議院当選5回。別に幹事長代理になってもさほどおかしな期数ではありません。
幹事長代理というのは要職ではありますが、あくまでも幹事長の下。
しかも以前は幹事長1人・幹事長代理1人でしたが、最近はやたら増員され幹事長は1人ですが幹事長代理は河野さんを含めて5人もいます。いわばワン・オブ・ゼムです。
昨年の総裁選で一定の票を獲得した河野さんならば幹事長や党三役に起用されても不思議はなく、「代理」では抜擢というには当たらないでしょう。
少なくとも小泉内閣時に当選3回の安倍晋三氏を幹事長に大抜擢したのに比べると思い切った人事という感はしません。
 まあ他党の人事を私が心配しても始まりませんが、自民党が変わるのはそう簡単なことではなさそうです。
もちろん河野さん自身はすごい政治家だと思っていますし、私も自民党時代に一緒にいろいろと活動もしました。
こういう逸材にふさわしい活躍の場は自民党の幹事長代理などではなく、政界再編後の新しい政治の中にあるように思います。

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