けんいちブログ

謹賀新年 大予想

2002.01.15

「謹賀新年 大予想」

新年の軽い気分で2002年を大予想。どれだけ的中するかは年末までのお楽しみ。
大予想 2002年
いよいよ2002年になりました。21世紀に入って2年目の年です。年頭にあたって今年の政治・経済・国際・その他の10項目を大予想してみました。大晦日に振り返ってみて、どれだけ的中しているでしょうか。

①小泉内閣は続いているか
②衆議院の解散・総選挙はあるか
③北朝鮮との国交は正常化するか
④テロリストが核を使用することはあるか
⑤平成14年度の日本経済はプラス成長するか
⑥平成14年度の国債新規発行は30兆円以内か
⑦偵察衛星の打ち上げは成功するか
⑧京都議定書は批准されるか
⑨国内で原発事故は起きるか
⑩貴乃花は引退するか

cf. ⑤と⑥と⑦は年度での予想です。あとはすべて今年末までの予想になります。
もちろん予想・予言の常として軽い気分で書いています。当たる・当たらないについても責任は負いかねます。それでも軽い気分の中に自分なりの政治観を盛り込んだつもりですが…。

①小泉内閣は続いているか
続いていると思う。また続かせるべきだとも思う。だいたい日本の首相の在任期間は短すぎる。クリントン大統領が8年間の在任中、宮沢氏から森氏まで7人もの日本の首相とわたりあったというのはやはり異様なことである。自民党の総裁任期は2年である(3年に延ばすことがほぼ決定したが)。昨年4月に選出された小泉氏の任期はまだまだある。ルールに従って一度選んだからには、むやみやたらと足を引っ張るのではなく、きちんと支えることが大切だろう。もしどうにもならないほど資質に欠けるというなら話は別にしても(過去にそういう総理もいたし、今もそういう閣僚がいるが)、小泉首相の唱えていることは内政・外交ともに基本的にまっとうである。「改革には痛みが伴う」と断言し、国民に痛みの覚悟を呼び掛けた首相がこれまでいただろうか。甘いことを言ってばかりいるのが政治家ではない。本年はいよいよ改革も正念場である。異例の高支持率も下がってくるだろう。不人気になろうともやらなければならない政策もある。そういう時こそ我が自民党がしっかりと総裁を支える必要がある。

②衆議院の解散・総選挙はあるか
ないと思う。いつものことながら“X月解散説”みたいなものは流布されるだろうが結局は解散はないと思う。小泉総理は昨年(01年)、何回も次のような発言をしていた。「来年は参議院選もない、統一地方選もない、東京都議選もない。そして衆議院も任期満了にならない。そういう珍しい年だ。だから選挙のことを考えずに改革に全力投球できる」。総理はこういうことであまり嘘を言う人ではないと思う。だからこの発言は額面通り受け取ってよいだろう。今年は構造改革に力を傾注して解散などはやらないというのが総理の本心ではないか。 それにしても区割りの問題は早急に決着を付けてもらいたいものだ。新たに出てきた区割り案では私の選挙区は真っ二つにされている。この案でいくのか、はたまた現行の区割りでやるのか、それとも中選挙区の一部復活でいくのか早く結論を出してほしい。

③北朝鮮との国交は正常化するか
しないと思う。またしなくても構わないと思う。北朝鮮との国交交渉は91年に始まったがほとんど進展していない。その間、同国はミサイルを三陸沖に発射したり、たびたび不審船事件をおこしたり、日本側の神経を逆なですることばかりしている。拉致事件に誠意ある対応を見せないばかりか、昨年12月には同国の船(まず間違いないだろう)が海上保安庁船にロケット弾攻撃まで加えた。 とても日本から食糧支援を受けている国の態度とは思えない。こうした中で国交交渉を進める必要はどこにもない。そもそも日本側には国交を樹立しなければならない積極的な理由など最初からない。支援が欲しい北朝鮮側こそ国交交渉を求めているのだ。今はまず北朝鮮が前非を悔いて謝罪するのが先決である。 それなくして国交正常化などありえないのである。

④テロリストが核を使用することはあるか
ないと思う。ただそれはテロリストがまだ核兵器を手に入れていないからにすぎない。狂信者たちが大量破壊兵器を入手すれば、ためらわずに彼らはそれを使うだろう。それだけにテロリストの根絶が必要なのである。ビンラーディンらを野放しにしておけば核テロの可能性さえあったのだ。 もっとも核を使用する可能性があるのはテロリストだけではない。 一番危険なのはインド・パキスタンの対立だろう。この両国の対立は長年続いているが昨年末から再び緊張が高まっている。 そして両国とも核保有国である。戦後米ソがどんなに対立しても核の使用という最悪の事態に陥らなかったのは「核攻撃をすれば相手も核で反撃してくるので結局は自殺行為だ」という認識を双方が持っていたからである。ところがインドとパキスタンの場合、核攻撃を受けた方はもはや反撃する力はないだろう。こうした状況は危険である。先手必勝という雰囲気になるからである。

世界中の諸問題をすべて解決するのは難しい。それでもこうした危険な地域紛争を最大限予防することが国際社会に求められている。

⑤平成14年度の日本経済はプラス成長するか
しないと思う。ちなみに⑤⑥⑦の設問だけは「平成14年度」の予想なので来年3月末までのことである。政府の経済見通しでは実質成長率0.0%といっているが、政府見通しほどあてにならないものはない。以前も経企庁が「桜の花の咲く頃には景気回復」などと勝手な予想をしたものの秋になっても一向に回復しないということがあった。 まあ政府に限らずエコノミストの予想が外れることも日常茶飯事なのだから景気の予想はそれだけ難しいともいえる。ちなみにここでの私の予想もそれほど根拠があるわけではない。ただ個人消費の低迷や加速化するデフレ的な要素を見れば、プラス成長というのはやっぱり難しく、成長率はマイナス0%台というところではないだろうか。

⑥平成14年度の国債新規発行は30兆円以内か
30兆円以内になると思う。小泉総理は国債の新規発行を30兆円以内に抑えることを公約した。厳密にいえばこの公約は平成14年度予算からのことである。13年度の予算は森内閣が編成したのであり小泉首相の方針で作られたわけではないからだ。それでも小泉首相は13年度の補正予算の時にも30兆円の枠にこだわった。 その結果、NTT株売却益という「へそくり」を使ってまでその枠を守り通した。それを考えれば本来の公約である14年度の達成は間違いないのではないか。確かに30兆円という数字に合理的な根拠がないという批判もある。しかしJ・ブキャナンらの指摘を待つまでもなく民主国家では放漫財政になりがちである。こうした歯止めがなければ赤字が雪だるま式に増えてしまうことも忘れてはならない。現にこれまでそうだったのである。財政再建に真剣に取り組みはじめていることは評価すべきだろう。

⑦偵察衛星の打ち上げは成功するか
成功する。2002年度は日本初の「偵察衛星」の打ち上げが行なわれる予定だ。偵察衛星という言い方は穏当でないので政府は「情報収集衛星」と呼んでいるが、偵察機能を持っていることに変わりはない。この動きを促進したのは98年に北朝鮮が日本近海にテポドンミサイルを発射した事件である。近隣にこうした冒険主義的な国がある以上、日本としてはその動向を正確に把握することが必要になってくる。この打ち上げに使われるのが宇宙開発事業団が開発したHⅡAロケットである。同事業団は1975年以来29回連続してロケット打ち上げに成功してきたが、その後2回連続して失敗を繰り返した。 その名誉を挽回したのが昨年打ち上げに成功したHⅡAロケットである。これによってようやく日本のロケットも技術だけでなくコスト面でも国際競争に耐え得るものになってきた。情報収集衛星の打ち上げだけでなく、今後の民間需要にも応えられるようになることを期待したい。

⑧京都議定書は批准されるか
批准する。地球温暖化対策は21世紀の人類の抱える最大の課題の一つである。そのため97年に各国が京都に集い議定書を採択した。いま国際社会ではこれを2002年には発効させようという流れになっている。そのためにはどうしても日本の批准が必要である。 政府もその方針である。ただ気掛かりな点もないではない。 産業界を中心に京都議定書に反対する声が強いのだ。批准にあたっての留意点を述べるなどという生やさしいものではない。議定書そのものを葬り去ろうという勢いである。さらに自民党内にもそれに呼応するような声もある。だが地球環境の重要性は一部企業の都合よりもはるかに優先する。ことの軽重大小を見誤ってはならない。議定書といえども完璧なものではない。だがこれに代わりうる国際合意がないのも事実である。ここで発効させなければ世界の温暖化対策は10年は遅れてしまう。批准に向けて国会の見識が問われている。

⑨国内で原発事故は起きるか
大きなものは起きないと思う。というよりもそれを願う。このところ95年の「もんじゅ」、97年の東海再処理工場、そして99年のJCOの臨界事故と2年おきに原子力関係の大きな事故が起きている。 01年はどうだったかというと浜岡原発などに問題があったが、幸いにして惨事に至るようなものはなかった。とはいえ油断は禁物である。事故だけではなくテロの危険性もある。かつて米国で原子炉の大事故の可能性は「ヤンキースタジアムに隕石が落ちる確率よりも低い」という報告がありました。隕石にぶつかる可能性まで誰も心配しないように、原発事故を心配する必要などないという意味である。事故の可能性がそんなに低いかどうかはともかく、少なくともテロという人為的破壊も勘案すればそんなに呑気なことは言っていられない。かといって原発をジャンボジェットが突っ込んでも大丈夫な設計にすれば、莫大な費用がかかり、採算性がとれなくなる。いずれにせよ原子力政策は大きな岐路にさしかかったといえるのではないか。

⑩貴乃花は引退するか
すると思う。昨年の小泉語録の一つが「感動した!」だった。大相撲夏場所で怪我をおして出場して優勝した貴乃花に賜杯を渡す時の言葉である。だがその貴乃花もその後は怪我のための休場が続いている。再び土俵に上がっても全盛期のようにはいかないだろう。 それにしても横綱というのは大変だ。休場しても陥落しないかわり、出るからには横綱らしい成績を残さなければならない。残せないならば引退が待っている。その引き際が難しい。曙のように優勝してすぐに引退というのならば格好良いが、弱くなってもいつまでも地位にしがみつくのではみっともない。 もっともそれが最高位の人の責任ともいえる。振り返って政界を見るとどうだろうか。最高位(首相)を極めた後にいつまでも議員バッジにしがみつく人が多すぎるのではないだろうか…。

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