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改正外為法がついに施行

2004.02.27

「改正外為法がついに施行」
北朝鮮への送金・貿易を規制する外為法成立!議員立法の提出者代表としてその経緯と意義を論考

◆改正外為法の施行
改正外為法が2月26日に施行された。この議員立法の提出者として感慨ひとしおである。ここまで漕ぎつけられたのも多くの方々のご理解やご声援のおかげである。心から感謝申し上げたい。特に今回は議員立法の形をとったことに意味があると思う。政府がやらなければ議員がやるという良い前例を作ることができたと自負している。

法改正の眼目は経済制裁の発動要件を緩和したことにある。制裁の対象として念頭に置いているのは当然北朝鮮である。今後は必要があればいつでも北朝鮮に対する経済制裁が発動できるようになった。今まで日本政府は口では「対話と圧力」と言いながら実際には圧力をかける手段を持っていなかった。外交の駆け引きの道具としてはアメを与えるかどうかという選択肢しかなかったともいえる。今回、ムチを使うかどうかという選択肢も加わった。それだけ外交カードが増えたわけである。政府にはこうした外交手段を駆使して拉致問題・核問題などの解決に努めてもらいたい。

◆改正への道(総選挙まで)
法律の詳細についてはすでにこのホームページの『けんいちの主張』欄に昨年3月と6月の二回にわたって記したのでここでは繰り返さない。むしろそれ以降の動きを追補してみたい。

改正外為法の原案を作ったのは「対北朝鮮外交カードを考える会」に集った自民党若手有志議員6人である(注1)。この会が練り上げた案は自民党内で審議され、昨年6月4日に部会了承、7月17日に政調審議会了承、7月18日に総務会で了承された。これで党内の手続きはすべて終了した。6人の私的な案から自民党の正式な案となったわけである。すぐにでも国会提出したかったが、時すでに通常国会の最終盤だった。提出しても時間切れとなってしまい、成立の見込みはほとんどなかった。

しかもそう遠くない時期に衆議院の解散・総選挙が予想されていた。そうなると「会期末で審議未了廃案」もしくは「継続審議→解散で廃案」という可能性が高くなる。これも避けたい。そこで残念だったがこの国会での提出は断念し、仕切り直しをすることとなった。

迎えた11月の総選挙では外為法が脚光を浴びた。選挙直前に拉致被害者家族会などが全立候補予定者に外為法改正案への賛否を問うアンケートを実施したためである。候補者の54.8%が改正に賛成した。当選者に限れば実に81.4%の高率である(注2)。

◆改正への道(修正協議から成立へ)
当選者の多くが外為法改正は必要だと答えたことが改正論に弾みをつけた。「対北朝鮮外交カードを考える会」も再び成立のための働きかけを各方面に行なった。

同会のメンバー6名のうち衆議院議員は私を含め4名だが、幸いにして全員再選を果たしていた。12月には公明党が自民党案を正式に了承する。自民党の中川秀直国対委員長も次期通常国会で最優先で成立させたいという意向を表明し、機は熟していく。 その通常国会が今年1月に開会した。総選挙後の最初の本格的な国会である。自民・公明の与党だけでも法案成立は可能だが、民主党の協力もある方がより円滑に成立させられる。民主党も先の総選挙でマニフェストに外為法改正を追加していたので総論は賛成のはずである。

そこで民主党との合意点を探るべく修正協議に入った(注3)。協議は1月23日、26日の2回にわたって行なわれた。自民党案を軸に議論が進む中、民主党側が要求してきたのは次の二点である。
①経済制裁を発動する時は国会承認を行なうこと
②経済制裁を発動する時に政府が理由を公表すること
この二点を法案に盛り込めば、あとは自民党案に同意してもよいという姿勢だった。 協議の結果、①については発動後の事後承認として盛り込むことで合意した。ただし国会承認の対象とするのは日本単独で制裁を行なう場合のみとし、国連決議や多国間の合意に基づいて制裁に乗り出す時は承認不要とした。②は法案には入れなかった。政府が理由を示すのは自明のことであり、あえて法文に書き込むまでもないからである。まして国会承認がある以上、理由も言わずに制裁を発動することなど考えられない。ただこの部分には民主党側のこだわりもあったので、結局衆参それぞれの委員会の附帯決議で触れることになった。

こうして修正協議は合意に達し、外為法改正案は1月28日に衆議院に提出された。自民・公明・民主の三党が提出者を出しあう共同提案という形になった(注4)。普通、国会というのは議員が質問をして大臣官僚など政府側が答弁する。だが議員立法の場合は議員の質問に対して提出者の議員が答弁する。私も提出者の一人として答弁席につくことになった。国会審議の経過は以下の通りである。

1月28日 衆議院に法案提出
同日   衆議院財務金融委員会で質疑・可決
1月29日 衆議院本会議で可決
2月 5日 参議院財政金融委員会で質疑
2月 9日 参議院財政金融委員会で可決
同日   参議院本会議で可決・成立
2月16日 公布
2月26日 施行

通常国会では毎年100本以上の法律が成立する。 その中で本法案は今国会の法案成立第一号となった。 共同提出政党の自民・公明・民主の三党は改正案にもちろん賛成である。共産党は反対した。醜態をさらしたのは社民党である。社民党は衆議院では賛成した。
ところが参議院の採決では福島瑞穂党首を始め全員が棄権するという迷走ぶりを示した。北朝鮮寄りと見られることを避けるため一旦は賛成してみせたが、やはり「北の代弁者」という本性は覆い隠せなかったということだろう。

◆北朝鮮に迎合する共産党
では共産党はどのような理屈をつけて反対したのだろうか。彼らの主張はこうである。 “03年8月に北京で日米韓中露と北朝鮮の六カ国協議が行なわれた。そこで6項目の合意がなされた。 その第4番目に「六者会合の参加者は、平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらないこと」とある。外為法を改正することは「状況を悪化させる行動」でありこの合意に違反するので反対する”。

実にまわりくどい論法である。普段は政府を攻撃している政党がこうした時だけ政府間の「合意」を盾に論陣を張るのも奇妙なご都合主義である。しかも「合意」といっても実際には文書化できず口頭で総括されただけのものである。薄弱な論拠をやっとのことで探してきたという気もする。 そもそも「状況を悪化させる行動」をとっているのは北朝鮮である。今後もとり続ける可能性は十分ある。 外為法改正がなければそうした時に制裁措置を打ち出すことさえできない。同党は北朝鮮がどんな無法行為をしても対抗手段をとれないままで構わないと考えているのだろうか。さらに言えば、北朝鮮にカネやモノが無制限に流れ込むことを放置している方が彼らの核開発やミサイル開発を幇助し、かえって状況を悪化させるということも十分ありえる。

共産党は党大会決議で「北朝鮮問題の解決は、あくまで外交的・平和的手段によるべき」と強調している。 それには私も異存はない。しかし外交的・平和的に解決するというのは北朝鮮が嫌がることを一切してはならないということではない。北朝鮮を刺激することはできるだけ慎むというのでは単なる迎合である。迎合を「外交的・平和的手段」という美辞麗句にすり替えてはならない。むしろ今回の外為法改正こそ本当の意味で外交的・平和的手段を充実させるものなのである。

◆いつ発動すべきか
改正外為法が施行されたということは、法律の要件さえ満たせばいつでも送金停止や貿易制限が行なえるということである。法律上は「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるとき」というのが発動要件となる。では具体的にはどのような場合だろうか。 まず思い浮かぶのは北朝鮮がさらなる挑発行為・無法行為を行なった場合である。核実験を強行した時、再びテポドンを発射してきた時、あってはならないことだが拉致被害者家族に危害が及ぶ時などがその典型だろう。こうした時に制裁が可能なのは当然である。 ただこれは核実験などを行なわなければ制裁できないという意味ではない。すでに現時点でも法律上の要件は満たしている。これは重要な点なので立法者の意思として明確にしておきたい。何の罪もない一般国民をいきなり拉致するという国家的犯罪を行ない、その解決に不誠実であるということそのものが「我が国の平和及び安全の維持」への挑戦だからである。

現在政府は発動に否定的な姿勢である。私はもっと前向きであるべきだと考える。制裁という伝家の宝刀は乱用すべきではない。だが宝の持ち腐れにしてしまっては法改正の意味がなくなる。外為法による経済制裁というのはいろいろな発動方法がある。何もいきなりすべての貿易・送金を止めるだけではない。段階的な発動も可能である。例えば工業製品の輸出入だけを制限するということもありえる。こうした具体的手法について政府内でより踏み込んだ検討が求められている。

◆入港禁止法案について
最後に「特定船舶入港禁止法案」についても触れておきたい。外為法の改正が北朝鮮への圧力の第一弾とすれば、こちらは第二弾となる。この法案も「対北朝鮮外交カードを考える会」の6人で策定議員立法を目指している。 入港禁止の対象とする船舶は二種類ある。一つは北朝鮮船、もう一つは北朝鮮に寄港した船である。後者も対象にしたのは「便宜置籍船」という抜け道を許さないためである。便宜置籍船とは節税などを狙って船の国籍だけを便宜上リベリアやパナマなどに移すことである。「北朝鮮船」だけに限ると籍を他国に変えられたときに対応できなくなってしまう。

この法案は1月29日から自民党の関係部会で審議が開始され、2月17日には法案要綱が部会で了承されている。まだ部会での最終審議・政調審議会・総務会という党内手続きは残っている。それでも昨年の外為法が5月になって初めて部会の審議に付されたことを思えば順調な進み具合といえる。安倍晋三幹事長も前向きである。2月24日の読売新聞が報じる世論調査によれば80%の国民がこの法案に賛成している。こうした期待に応えるためにも成立に向けて全力を尽くしていきたい。

*注1 「対北朝鮮外交カードを考える会」は02年12月に結成された。 メンバーは山本一太、菅義偉、河野太郎、増原義剛、小林温、水野賢一の6名の衆参国会議員
*注2 アンケートを実施したのは「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(代表 横田滋)」「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(会長佐藤勝巳)」の両団体
当選者のうち外為法改正に
「賛成」 81.4%
「反対」 0.5%
「その他」 0.5%
(当選者数480、回答者総計409)
 
当選者を各党別に見ると
賛成 /反対/その他
自民党87.7% /0.0%/10.3%
民主党 80.1%/0.7%/17.8%
公明党 83.3%/0.0%/13.3%
共産党 0.0%/0.0%/100.0%
社民党 0.0%/0.0%/100.0%
 
*注3 修正協議の参加者は次の各衆議院議員
自民党・・村井仁、水野賢一
公明党・・漆原良夫、上田勇
民主党・・中川正春、松原仁、長妻昭
 
*注4 法案の提出者となったのは修正協議に参加した7名に渡辺周衆議院議員(民主)を加えた8名である。
修正協議での合意を受けて、国会提出された法案は自民党案に一部の修正が加わった。自民党案は第10条は第1項のみだったが、そこに第2項、第3項が追加された(それに伴う修文上の変更も16条以下に若干あるがこちらは内容に関わる変更ではない)。

第10条
2 政府は、前項の規定による閣議決定に基づき第十六条第一項、第二十一条第一項、第二十四条第一項、第二十五条第四項、第四十八条第三項及び第五十二条の規定による措置を実施した場合には、これらの対応措置を実施した日から二十日以内に国会に付議して、当該対応措置の実施について国会の承認を求めなければならない。 ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会において、速やかに、その承認を求めなければならない。
3 政府は、前項の場合において不承認の議決があつたときは、速やかに、当該対応措置を終了させなければならない。

印旛沼の水質改善のために新たなる 態勢づくりを

2003.10.01

どうする印旛沼。汚濁度は全国ワースト3位!

「印旛沼の水質改善のために新たなる 態勢づくりを」
~緊急インタビュー 「自然再生推進法」の活用がカギ。~

千葉県の水がめともいうべき印旛沼。その水は水道に供給されて飲料用に使われている。だが沼の水質は全国最悪レベルという危機的な状況だ。環境問題に熱心に取り組む衆議院議員・水野けんいちが印旛沼の浄化について語る。

Q1 印旛沼の水質は全国の湖沼でワースト三位だそうですが。

水野:湖沼の汚濁は一般にCODという値を使って表わします。数値が大きいほど汚れているわけですが、印旛沼はCODが悪い方から三番目です。しかも飲料水として利用されている湖沼に限るとワースト一位になっています。飲み水の原水が汚れていることこそ最大の問題です。

Q2 印旛沼の水を飲んでいるのはどの地域ですか。

水野:印旛沼の水はまず千葉市花見川区にある柏井浄水場に送られます。ここで利根川からの水とブレンドされて各地に送られます。具体的には千葉市、佐倉市、四街道市、八街市、富里市、酒々井町、船橋市、浦安市などです。例えば佐倉市の水道はさらに地下水も混ぜるので地下水65%、柏井浄水場からの水が35%くらいになります。

Q3 浄水場できれいにするわけですから元の水が汚れていても大丈夫ではないのですか。

水野:もちろん水道水になった時には水質基準は満たしています。しかし浄水技術というのは魔法ではありません。元の水が汚れていれば浄化に限界もあります。例えば発ガン物質のトリハロメタンが生成しやすくなります。また浄水の時にオゾン処理などの高度処理が必要になるので、それだけ費用もかかるといえます。

Q4 印旛沼の水環境を改善するためには何が必要ですか。

水野:汚染の大きな原因は生活排水です。そこで下水道や合併浄化槽の普及、さらには市民の意識向上が必要でしょう。沼の底に溜まったヘドロの除去も検討すべきです。さらに雨が道路・市街地を洗い流して、その汚れが沼に入っているという面もあります。雨水が沼に一気に流れ込まないような工夫も考えるべきでしょう。水質浄化には特効薬はありません。様々な対策を地道に行なわなければなりません。まず必要なのはそうした施策を推進するための態勢作りです。

Q5 水野さんはこれまでの行政の態勢では不十分だと批判的ですが。

水野:印旛沼を管理しているのは千葉県ですが、県は水質浄化のために「印旛沼水質保全協議会」という組織を作っています。ところがこの組織がやっていることといえば小中学生からポスターや標語を募集している程度です。まあこれも啓発活動には違いありませんが、やはりもっと直接浄化に役立つことも実行すべきだと思います。

Q6 では、水質改善のためにはどのような態勢作りが求められていますか。

水野:一つのカギは昨年成立した自然再生推進法を生かすことでしょう。この法律では自然を再生するために国・地方自治体・学識経験者・NPOなどが対等の立場で参加する協議会を作り、必要な施策を考えていくことになっています。こうした協議会はすでに荒川(埼玉県)や釧路湿原(北海道)で結成されています。行政による上からの押しつけではなく、幅広い意見を取り込むためにもこうした協議会の設置が求められています。

Q7 国も印旛沼の浄化のために協力すべきですね。

水野:湖沼水質保全特別措置法という法律に基づいて水質改善が特に必要な湖沼を国が指定しています。全国で10の湖沼が指定されていますが印旛沼もその一つです。指定したからには国も責任を持って十分な措置を講ずるべきです。私も国を動かすために全力を尽くしていきます。

総裁選では誰に投票するか

2003.09.10

「総裁選では誰に投票するか」
~総裁選では小泉再選を支持。派閥にとらわれない勇気ある行動が反響を呼ぶ。~

自由民主党の総裁選が告示され、小泉純一郎、藤井孝男、亀井静香、高村正彦の各氏が立候補した。総裁選では国会議員の投票も無記名で行なわれる。つまり自分が誰に一票を投ずるかについて口を噤んでいることも可能である。 だが自民党の総裁を選ぶということは事実上、日本国の総理大臣を選ぶことと同じである。こうした大事について自らがどのように振る舞うか国会議員には説明責任があるだろう。

結論から先に書けば、私はこの総裁選で小泉純一郎氏に投票するつもりである。一言で理由を言うならば小泉首相の政策を強く支持しているからである。内にあっては構造改革の推進、外にあっては日米基軸・国際協調という小泉路線は私の政治的信条に合致している。  

さてそうすると「水野さんは志帥会(江藤・亀井派)なのに派閥が推している亀井氏を応援しないのか」という問いかけを受ける。この問題について触れてみたい。まず私は総裁選挙において派閥が前面に出ること自体が間違っていると思っている。誰に投票するかは派閥が決めるべきものではない。個々の議員の信念と良識で決めるべきである。自民党という大所帯において派閥という小集団ができることはそれほど不思議ではない。だが個々人の判断よりも派閥の判断が優先するのであれば異常なことと言わざるをえない。派閥が決めたからあとは従うだけというのでは、議員は単に派閥のロボットにすぎなくなってしまう。

前回の総裁選では派閥の締めつけがあまり効かなかったとされる。これは健全なことである。今回の総裁選でも脱派閥の萌芽はいたるところに見える。しかし今なお派閥の結束先にありきという考えが根強いのも事実である。例えば藤井孝男氏の陣営である。藤井氏の応援をしている人のうち、いったいどれだけの人が「藤井孝男こそ内閣総理大臣にふさわしい」との確信を抱いて支援しているのだろうか。実態としては「同じ橋本派から出馬している以上、義理でも応援せざるをえない」という程度の理由だろう。

派閥の結束こそ第一という考えが横行しているのは志帥会でも同様である。今回の総裁選に至る過程でもそのことを痛感させられた。亀井氏が正式に出馬表明をしたのは9月3日である。それ以前に派内で合言葉のようになっていたのは「誰になっても一致結束」「誰であっても一糸乱れず」というものだった。総裁候補が誰になっても志帥会は一致結束して進んでいこうということである。その頃、亀井氏は反小泉の姿勢は鮮明にしていたが、自らの立候補については明言を避けていた。亀井氏以外の反小泉候補が出るならば、それを応援するという可能性も模索していたからである。つまり志帥会の立場として

①亀井擁立
②派内の他の候補者擁立
③他派閥の反小泉候補を支援
④政策転換を条件に小泉支持(この④の可能性は低かったが)
などいろいろとありえた。派として応援する候補が誰になるか分からなかったわけである。それだけに「(応援する人間が)誰になっても一致結束」としか言い様がなかったといえる。 私はこの言葉ほど派閥政治の異様さを象徴する言葉はないと思っている。

7月下旬に志帥会の若手議員が集まり派幹部と昼食を取りながら会食したことがあった。その時に全員が総裁選についての考えを述べることになった。そこで私は次のように言った。 「私は志帥会でよく言われている『誰になっても一致結束』『誰であっても一糸乱れず』という考えは間違っていると思います。我々国会議員の役割というのは一つには立法府の一員として法律を作るということがあるでしょう。しかしそれに加えて国民に代わって日本国の総理大臣を選ぶというのがもう一つの大きな使命のはずです。自民党の総裁を選ぶというのは総理大臣を選ぶこととほとんど同じ意味をもっている。その時に『誰であっても』などという無責任なことはありえない。この人ならば総理にふさわしいが、この人ならば不適当という判断が当然ありえる。あくまでも9月の総裁選においては私自身の信念と良識で判断し、後世省みて恥ずかしくなかったと思えるような行動をとるつもりです」。

この会合である議員などは「総裁選では一生懸命に働くつもりですが、今の時点では派閥で誰を応援するか分からないので動きようがない。だから早く応援する人を決めてほしい」というようなことを言っていた。こうしたことを平気で言う人に対しては国会議員なのに自分自身で判断すらできないのかと言いたくなる。だがこうした議員がまだ存在することも事実なのである。 私としてはこの会合で主張したことに誤りはないと今でも思っている。あくまでも自らの信ずるところに基づいて行動していきたい。そして小泉氏の路線こそ日本の将来にとって必要だと確信していることをあらためて申し添えておく。

自然エネルギーのさらなる推進を

2003.08.01

「自然エネルギーのさらなる推進を」緊急インタビュー

電力を「使う」から「作る」へ、自然エネルギーを推進する理由、環境問題に関心が高まる中、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーが注目されている。とりわけ今年は原発停止による電力不足が心配され、新しい発電への期待は高まる一方だ。自然エネルギーの普及に力を尽くす水野賢一代議士に話を聞いた。

Q 水野さんは自然エネルギーの普及に力を入れていますが、この問題に取り組む理由を教えてください。

A 石油や石炭といった化石燃料は燃やした時に二酸化炭素が発生し地球温暖化を引き起こしてしまいます。しかも石油は中東に過度に依存しており安定供給に懸念があります。またいずれは枯渇することも間違いありません。これに対し、風力や太陽光発電は二酸化炭素も大気汚染物質も排出しないクリーンなエネルギーです。また枯渇の心配もない自給エネルギーだという点も重要なことです。

Q 自然エネルギーは現在どのくらい普及していますか。

A 残念ながらそれほど多くはありません。自然エネルギーと一口にいってもいろいろありますが、発電の場合でみると風力と太陽光と地熱を合わせても全発電量の0.4%くらいです。そうはいっても急速に伸びていますし、太陽光に限れば日本は世界最大の発電国です。

Q 国民の間では自然エネルギーへの期待が高まっていますね。

A 政府の世論調査でも地球温暖化防止のためのエネルギー対策として太陽光・風力発電の推進を挙げた人が第1位になっており、原発の推進や天然ガスの推進という回答を大きく上回っています。こうした期待に応えるのも政治の責任だと思っています。

Q 普及のためには何が必要ですか。

A 最大の課題はどれだけコストを安くできるかでしょう。1kwhの発電をする時に火力発電の場合7.3円ですみますが、風力発電で10~14円、太陽光発電だと66円ほどのコストがかかります。それだけに現段階では市場原理に任せるだけでなく導入していこうという政府の強い意志が必要なのです。また普及が進めば大量生産などで安くなることも期待できます。

Q 国の支援策としてはどのようなものがありますか。

A 太陽電池の場合、個人の家に設置する時は3.5kwくらいが普通で価格はだいたい250万円くらいになります。キロワットあたり9万円の補助が国から出ますから、この場合だと30万円余りは国が負担することになります。また自治体によってはそれに上乗せして補助を行なっています。さらに昨年からは電力会社に一定量の電気は自然エネルギーでまかなうことを義務付けた法律が施行されました。

Q 千葉県にも風力発電所がありますね。

A 風力発電は立地条件として風が強い場所に限られるため全国の約7割が北海道と東北地方に集中しています。ただ千葉県でも銚子市や飯岡町などでは風力発電が行なわれています。太陽光発電は逆に雪国では効率が悪いので西日本のほうが盛んですね。

Q クリーンな発電方法の普及も大切ですが、省エネの努力も必要だと思いますが。

A それはもうまったくその通りです。最近とりわけエネルギーの消費量が伸びているのは民生部門、つまり家庭やオフィスです。環境にやさしい社会を築くためには一人一人の心がけが大切だと思いますね。

不法投棄撤去の新法が成立

2003.07.01

「不法投棄撤去の新法が成立」
千葉県は不法投棄ワースト1位!!行政の対応が注目される中不法投棄撤去の新法が成立
 
緊急インタビュー 『不法投棄、今後10年間で一掃へ』

産業廃棄物の不法投棄が大きな問題になっている。とりわけ千葉県の状況は深刻である。そうした中、今年6月には不法投棄撤去を目的とした新法が成立した。環境問題に熱心に取り組む衆議院議員・水野賢一がこの法律の狙いについて語る。

Q1 千葉県は産業廃棄物の不法投棄が全国ワースト一位だそうですが。

水野 残念ながらその通りです。新たに投棄される産廃の量もここ3年連続して全国最悪ですし、投棄されたままになっている不法投棄の山の量も321万トンで全国第一位です。

Q2 近頃は不法投棄が全県に広がっていますね。

水野 不法投棄がひどかったのはこれまでは市原市と銚子方面でしたが、最近は取締りが厳しくなってきました。それ自体は良いことなのですが、その結果として小規模な不法投棄が全県に分散化してきています。

Q3 もっと罰則を厳しくすべきではないですか。

水野 不法投棄対策は大きく分けて二つあると思います。一つは罰則の強化や監視体制の充実などで不法投棄を未然に防止することです。例えば不法投棄の罰則は平成3年までは懲役6ヶ月以下だったのが、現在では5年以下とかなり厳しくなってきました。ただもう一つ重要なのはすでに投棄されてしまった産廃を撤去するための仕組みを作ることです。

Q4 撤去を促進するための議員連盟を作ったとのことですが。

水野 去年のことですが、同じ千葉県選出の松野博一衆議院議員たちと「若手議員による廃棄物不法投棄撤去を推進する会」というグループを結成しました。 環境問題に取り組んでいる議員を中心に現在33名が入会しており、この会も強く働きかけて今年6月には産廃特別措置法という新法を制定することができました。

Q5 それはどういう法律ですか。

水野 産廃に関する法律としては従来から廃棄物処理法がありました。こちらが不法投棄への罰則などを定めた法律なのに対し、新法はすでに投棄されてしまったものを片付けるための法律です。具体的には今後10年間で全国の不法投棄産廃をほぼ一掃することを目指し、そのために国もしっかりと財政面で支援するという内容です。

Q6 これまでは国の支援はなかったのですか。

水野 あるにはありましたが、限定的なものでした。本来不法投棄の撤去費用は捨てた人間が負担するのが筋です。ところが実際には投棄者が分からなかったり、分かってはいても倒産して支払い能力がないということが多いのです。だからといって放置しておくわけにもいかない。そういう場合には都道府県が代わりに撤去することができます。ところがちょっと大きめの投棄現場になると撤去に数十億円もかかります。 そこで都道府県も負担を恐れて撤去に二の足を踏みがちでした。そのため5年前に国の支援制度ができましたが、新たに投棄された産廃を撤去する時しか適用されず、不十分という指摘がありました。そこで今度の法律では古くからあるゴミを除去する時にも費用の半分までは国が支出することにして、撤去の促進を狙っています。

Q7 どのくらいの費用がかかりますか。

水野 環境省の見積もりでは、全国の不法投棄を一掃するための費用が900?1000億円で、そのうち300~400億円を国が負担します。いま求められているのはこうした環境分野への予算の重点配分だと思います。

Q8 不法投棄は景観を損ねるだけでなく、悪臭や健康被害にも直結する重大問題です。今後も取り組みを期待しています。

水野 産廃にはPCB、カドミウムなどの有害物質が含まれていることが多く、地下水汚染も心配です。今後は排出企業の責任追及も徹底して行ない、法律の狙いどおり10年で全国の不法投棄を一掃すべく力を尽くしていきたいと思っています。

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