「みんなの党」は行政改革や公務員数の削減に特に力を入れています。これらの改革に痛みが伴うのは事実です。しかし国の将来のためやらなければなりません。
ただ痛みを伴う改革を言う以上、国会議員も痛みを分かち合うのは当然のことです。議員が身を切るといえば、まず定数の削減です。
民主党のマニフェストにも衆議院議員を80削減し、参議院もそれに準じて削減と書いてありますが、政権交代後、この話が進んでいるとは寡聞にして聞きません。
地方議員の数は市町村合併などによって激減しています。国会議員数だけが手つかずというわけにはいきません。定数削減に踏み込むべきです。
そしてより抜本的な良策は一院制を導入することです。そうすれば議員数を減らせるだけでなく、国会の職員も大幅に減らせます。
衆議院の職員数1800人、参議院の職員数1200人ですから大企業並みです。しかもずいぶんと業務も重複しています。以前は速記の人も別々に採用していたくらいです。
今でも厚生労働委員会、農林水産委員会といった各委員会は両院に存在するので、両方に調査室などがあり、まったく重複した業務を行なっています。一院制にすればこうした無駄はなくなります。
そもそも国会に二つの院が必要なのかという根本問題を考えてみましょう。二院制を擁護する人たちは「第一院の暴走をチェックする必要がある」「慎重審議のためにも二院が必要」などと言います。
しかしそれと同時に弊害もあります。「時代の流れに合った迅速な決定がしにくくなる」、「二つの院の議決が異なる場合に、何も決められなくなる」、「議員・職員数が多くなりコストがかかる」などです。
フランス革命の理論的指導者アベ・シェイエスは「第二院が第一院と同じ結論を出すならば無用だし、違う結論を出すなら有害だ」と言ったとされますが、含蓄のある言葉だと思います。私自身は将来的には、一院制でよいと思っています。「みんなの党」もそれを掲げています。
「二院制で慎重審議を」という主張もあまり本質的な指摘ではありません。慎重に議論すべきならば一院の中で審議時間を確保して徹底審議をすればよいだけのことです。現に地方議会はどこでも一院制です。国だけがどうしても二院制でなければならないということはないでしょう。
二院制から一院制へという改革の最大の抵抗勢力は、特定の政党・圧力団体というよりは「参議院」そのものですが、この点については次号で。
(本日からブログの更新頻度を増やす予定でいます)
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一院制(その1)
2010.06.17
人権擁護法案
2010.06.16
人権擁護法案という法案があります。2002年に政府が国会に提出しましたが廃案になったものです。
その後、再提出の動きがありましたが、自民党内で反対の声が上がり提出に至りませんでした。そしていま民主党政権がどう扱うかが注目されています。
これについて私は反対・慎重という立場です。人権擁護法案という名称だけを聞くと素晴らしい法案のように聞こえますが、中身はまったく逆で、人権侵害・人権蹂躙につながる危険性が極めて高いからです。
つまり名が体を表わしていないわけです。まあ看板に偽りがあるのは、今の第一党「民主党」もそうですが・・。名称こそ「民主」ですが事実上、小沢一郎幹事長の「独裁」政党になっていましたから。
小沢一郎氏がとりあえず幹事長を退いたからといって、これまで「小沢独裁」に唯々諾々と従っていた人たちが、胸を張って「民主」と言えるのかどうか・・。
外国人地方参政権
2010.06.15
来るべき7月の参議院選挙は、外国人地方参政権への是非を問う選挙だという声があります。とりわけネット上でそういう議論が盛んです。
最大の争点かどうかは人によって意見が異なるでしょうが、重要な問題ではあるので今日はこのテーマについて。
結論からいえば、私は永住外国人であっても地方参政権を付与することには反対です。これについてはすでにこのホームページの「基本政策Q&A」のQ26で述べていますので、この部分をここに再掲します。
Q26 外国人地方参政権についてはどう考えますか?
水野 反対です。参政権は国民固有の権利ですし、これは地方選挙であっても同じです。憲法や最高裁判例も素直に読めば外国人参政権を否定しています。
よく「外国人も住民税を払っているのだから選挙権を付与すべきだ」という声もありますが、納税は行政サービスの対価として払うものなので選挙権と結びつけるのは筋違いです。
外国人に参政権を与えないというのは国際的にも常識であり差別でも何でもありません。
(再掲終わり。以上が私の基本的な考え方です。)
外国人に地方参政権を付与する法案はこれまでに民主党・公明党・共産党などが国会に提出しましたが廃案になっています。
一方、自民党内にも推進する動きはありました。特に野中広務氏は積極的でした。私が自民党衆議院議員だった時にも当選期数別に集められ、この問題についての意見を求められたことがありました(私が2期の時だったと思います)。
その時も全体としては反対・慎重論が多かったように記憶しますし、私も「反対」と申し上げましたが、人脈的に野中氏に連なる人たちが賛成論・推進論を述べていたことが印象的でした。
さて賛成派・反対派の色分けが似ている問題の一つに「人権擁護法案」がありますが、これについては次号で・・。
カナリア
2010.06.14
第19回サッカーワールドカップが南アフリカで始まりました。今日は日本チームの第1戦です。
ワールドカップが日本で開催された(韓国との共催でしたが)のは8年前の2002年で、当時私は衆議院当選2期の外務政務官でした。
この時外務省の政務三役だった人たちを振り返ってみると、8年も経つと政界は移ろいが激しいなあと改めて思います。
〔2002年6月時点の外務大臣など〕
大臣 川口順子(当時は非議員。後に参議院選に出馬し当選し現在に至る)
副大臣 杉浦正健(当時は衆院議員。09年総選挙で落選)
副大臣 植竹繁雄(当時は衆院議員。05年総選挙に不出馬で引退)
政務官 松浪健四郎(当時は衆院議員。09年総選挙で落選。現在は参議院選比例区の候補予定者)
政務官 今村雅弘(当時も現在も衆院議員。その間に離党・復党がある)
政務官 水野賢一(当時は衆院議員。09年総選挙で落選。現在は参議院選候補予定者)
さてワールドカップで最多の優勝回数を誇る国はブラジルの5回です。そのブラジルのチームカラーは国旗に由来するカナリア色。
このカナリアという鳥は炭鉱などで活躍します。空気の汚れに敏感なので坑内で、カナリアの様子がおかしくなったら警報が鳴ったのと同じことを意味するわけです。そういえばオウム真理教のサティアンに警官隊が捜索に入る時もカナリアを携行していました。
政治の世界でも国の針路が間違った方向に向かいそうな時は、世に先駆けて警鐘を鳴らす政治家が求められています。
このまま民主党が参議院でも過半数を確保するようなことになれば日本の将来に大きな禍根を残すことになります。カナリアのように警鐘を鳴らし続けたいと思っています(カナリアじゃあ、ちょっとひ弱なイメージ過ぎるかな?)。
選挙区は全県
2010.06.13
夏の参議院選挙に出馬表明をしてからは千葉県全域で活動することが多くなりました。
街角などで「参議院選挙にこの○○市から立候補するの?」「どこまでが選挙区なの?」と聞かれることがあります。
「○○市を含む千葉県全域が選挙区です」「全県で得票の多い方から3人までが当選です」と答えますが、参議院選挙区は県全域だということをご存じでない方が、意外と多いんだなあと思います。
選挙関係者にとっては当たり前のことでも、関係者以外が詳しくなくても不思議はないのかもしれません。
逆に、ある仕事をしている人にとっては当然のことでも、政治家がまったく知見がないということも多くあるでしょう。私も自戒を込めながら、日々勉強を重ねなければいけないと改めて思います。
参議院選挙には「選挙区」と「比例区」の2種類ありますが、 それでも「選挙区」の方はまだ分かりやすいと思います。全県から何名かが選ばれるという制度は60年数年間続いているからです。
(昔は「地方区」という言い方をしていましたが、現在は「選挙区」と呼びます)
分かりにくいのが「比例区」です。こちらは、かつては「全国区」と呼ばれていました。「比例区」という制度が導入された後も最初は拘束名簿式で、現在は非拘束名簿式と制度に大変更がありました。
今の「比例区」は比例区と言いながら、政党名で投票してもよければ、個人名で投票しても構いません。そして個人名での投票も所属政党への投票とみなされて、議席が政党間で比例配分されます。
政党内での当選の優先順位は、最初から比例名簿に順位がついているわけではありません。個人票が多い順になるという仕組みです。
こう書いてきても複雑な制度だと思いますが、公職選挙法ではもっと分かりにくく書いてあります。
公職選挙法の関連部分を引用します(読んでも読んでも分かりにくいので、読み飛ばしていただいて結構です)。
「公職選挙法第95条の3
参議院(比例代表選出)議員の選挙においては、各参議院名簿届出政党等の得票数(当該参議院名簿届出政党等に係る各参議院名簿登載者(当該選挙の期日において公職の候補者たる者に限る。第百三条第四項を除き、以下この章及び次章において同じ。)の得票数を含むものをいう。)を一から当該参議院名簿届出政党等に係る参議院名簿登載者の数に相当する数までの各整数で順次除して得たすべての商のうち、その数値の最も大きいものから順次に数えて当該選挙において選挙すべき議員の数に相当する数になるまでにある商で各参議院名簿届出政党等の得票数(当該参議院名簿届出政党等に係る各参議院名簿登載者の得票数を含むものをいう。)に係るものの個数をもつて、それぞれの参議院名簿届出政党等の当選人の数とする。
2 前項の場合において、二以上の商が同一の数値であるため同項の規定によつてはそれぞれの参議院名簿届出政党等に係る当選人の数を定めることができないときは、それらの商のうち、当該選挙において選挙すべき議員の数に相当する数になるまでにあるべき商を、選挙会において、選挙長がくじで定める。
3 各参議院名簿届出政党等の届出に係る参議院名簿において、参議院名簿登載者の間における当選人となるべき順位は、その得票数の最も多い者から順次に定める。この場合において、その得票数が同じである者があるときは、それらの者の間における当選人となるべき順位は、選挙会において、選挙長がくじで定める。
4 参議院(比例代表選出)議員の選挙においては、各参議院名簿届出政党等の届出に係る参議院名簿登載者のうち、前項の規定により定められたそれらの者の間における当選人となるべき順位に従い、第一項及び第二項の規定により定められた当該参議院名簿届出政党等の当選人の数に相当する数の参議院名簿登載者を、当選人とする。」
(以上、公職選挙法の引用)
あまり複雑な制度というのはいかがなものかとも思います。ともあれ、私自身は「比例区」ではなく「選挙区」から立候補予定です。
千葉県で3人が当選する選挙になりますが、「みんなの党」の候補として力を尽くし、「千葉県から政界再編のうねりを」という気概で戦ってまいります。
バラマキvsバラマキ
2010.06.12
「景気を良くしてくれ」という声には切実なものがあります。民主党議員は3月頃までは「22年度予算が通れば景気が良くなる」と言い、予算が成立した今になると「きちんと執行されれば・・」と言っています。
その平成22年度予算は、そんなに誇るべき内容なのでしょうか。実は恐るべき予算になっています。何がひどいかといえば「税収<国債」という点です。
予算規模は一般会計で92兆円ですが、そのうち税収でまかなえているのはわずかに37兆円です。一方、国債発行額は44兆円。税よりも国債の方が予算の根幹になっています。これでは本末転倒と言わざるをえません。
これまでにも多額の国債が発行されてきたのは事実です。それはそれで問題ですが、税収が基本で足らざる部分を借金で補うというならばまだ分かります。
ところが今年度のように国債が基本などという馬鹿げた予算は財政破綻そのものです。民主党政権のバラマキの結果です。
鳩山前首相の責任は大きいものがあります。そして菅首相も当時、財務大臣としてこの予算成立の中心人物だったのですから責任は免れません。
一方、自民党はどうでしょうか。自民党の族議員は「民主党のバラマキに対抗するためには、さらなるバラマキを行なわなければ選挙は戦えない」という発想を持っています。
二大政党がそんな選挙目当てのバラマキ合戦をしていては、この国は潰れてしまいます。政府は破綻し、国は沈没してしまいます。
そのようなバラマキ合戦に歯止めをかけ、ストップをかけるのも「みんなの党」水野賢一の大きな役割であり、使命だと考えています。
タカ派かハト派か
2010.06.11
「タカ派の水野さんはみんなの党と政策が合うの?」と聞かれることがあります。
別にそれほどタカ派だとは思っていませんが、北朝鮮経済制裁法案を議員立法で成立させたりしたことでそういう印象があるのかもしれません。
一方、環境問題や情報公開に関しては自民党議員としては恐らく最もリベラル側だったと思います。
そもそもタカ派・ハト派などという分類にそんなに意味があるとは思いませんし、私自身はテーマごとに自分の頭で考えながら結論を出していきたいと思っています。
時々、何の問題でも教条的なことだけ言うステレオタイプな「イデオロギー右派」や「イデオロギー左派」がいますが、そういう人にこそ違和感を覚えます。
その人が口を開かなくても何を言うのか大体読めてしまい、しかも図式的なレッテル貼りで相手を攻撃するだけだからです。
ただ毎月1500万円の資金提供を母親から受けながら「知らなかった」と答えるような“ハト派(鳩派)”だけには与したくありませんが。
*北朝鮮経済制裁法についてはこのホームページの「賢一の主張」2003年3月・6月、2004年2月・4月に詳しく載せています。ご参照ください。
*情報公開請求については2002年2月、2005年6月、2007年2月に詳しく載せています。ご参照ください。
リニューアル
2010.06.10
ホームページをリニューアルしました。表紙は一新し、内容も改訂したところがいくつかあります。新政党で新たな出発をしたので、ホームページも合わせたつもりです。
「賢一の主張」のコーナーには過去の論文などもそのまま掲載しています。自民党時代の文章ですが、その時点での自らの政策・理念を率直に述べたものですから、削除する必要もないと思いました。
もっとも4月26日のブログにも書いた通り、私の考えや政策が変わったわけではなく、自民党の方が改革意欲に欠けるようになり、この国の将来を切り拓くための気概や覚悟も乏しくなってきたことが離党の大きな理由ですから、当時の文章も現在の私の主張と大きな乖離はないと思います。
このホームページで述べるような主張を政策として実現することができるように全力を尽くしてまいります。
驕る平家は久しからず
2010.06.09
『平家物語』の冒頭に“おごれる人も久しからず”という文があります。“驕る平家は久しからず”の語源でしょう。
自民党が300議席という空前の大勝をしたのが郵政選挙でした。しかし次の総選挙で議席を3分の1に減らしました。政策などへの批判もあったでしょうが、驕った姿勢と国民に見られたことも大きかったと思います。
いま民主党にも驕った姿勢が多く見られます。国会運営での強行採決なども一例ですが、特に選挙で「自分たちに協力すれば予算を付けるが、協力しなければ干乾しにするぞ」と露骨な利益誘導をすることはその典型です。
私たち「みんなの党」も“人のふりして我が身を直せ”ということで戒めにしなければいけません。まあ衆議院5人、参議院1人という小党ですから驕り高ぶるなど縁遠い話ですが・・。
それにしても『平家物語』はこう続きます。“たけき者もついには滅びぬ ひとえに風の前の塵に同じ”。
確かに風が吹くと塵は飛ばされてしまいますが、政治家も風(逆風)が吹くと飛ばされてしまいます。まあ塵のような存在ということでしょうか。
ボランティア募集中
2010.06.08
組織なし、カネなしの「みんなの党」が頼るべきはボランティアしかありません。
よく「手伝いたいけど何をすればよいの?」という方がおられますが、一番オーソドックスで誰でもできるのがビラの配布です。
知人に渡したり、街頭で配っていただくのもありがたいですが、何もそこまでしなくても、ご近所の各家庭のポストに投函していただくだけでも結構です(当たり前ですが不法侵入などにならない常識的な範囲でです)。
こうしたビラ配布などのボランティアを募集しています。連絡先は、水野賢一事務所です。
電話) 043-463-2400
FAX)043-463-0475
メールでの連絡も歓迎です
もちろんカンパも大歓迎です。ビラの作成・印刷などにもどうしても一定の費用も掛かりますので。
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