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18歳選挙権

2016.05.07


 今夏の参議院選挙から18歳選挙権が導入される。日本で初めて総選挙が実施された1890年の選挙権年齢は25歳以上だった。この時の選挙権は男性のみ、しかも高所得者に限られていたが、その後、男子普通選挙権が認められるようになっても25歳に変わりはなかった。この選挙権年齢が20歳に引き下げられたのが戦後の1946年のこと。この時から女性も投票権を持つようになった。

 その選挙権年齢が今回70年ぶりに引き下げられることになる。25歳という時代が56年続いて、20歳という時代が70年続いたのだから歴史的な変化ともいえる。

 私もその歴史的な選挙に出馬する予定だ。マスコミなどからは「18歳、19歳の新有権者にどのようにアピールしますか」という質問をよく受けるが、「こうすれば18歳の支持を獲得できる」などという都合のよい秘策などはないだろう。あたり前のことだが、愚直に政策などを訴えていくしかないと思っている。

温暖化問題について意外と知られていない事実

2016.05.06


 京都議定書で日本は温室効果ガスの排出6%削減を国際約束した。
 政府は「8.7%削減したので約束を達成した」と胸を張っているが、8.7%というのは森林吸収源などを含んでの数字なので、実際の排出量は削減どころか1.4%も増加してしまっている(条約上はこれでも約束達成と見なされる)。

 それだけにもっと真剣にこの問題にも取り組まないと。

クールビズ

2016.05.06


 国会は衆参両院ともに5月1日からクールビズを導入した。以前は6月1日から9月末までだったが、福島第一原発事故後に節電が叫ばれた5年前からは5月1日から10月末までとなった(ただし今年から9月末までとなっている)。この期間は、本会議場では男性議員は背広着用は義務ではあるが、ネクタイを外しても構わない。

 とはいえ5月2日の本会議で温暖化対策推進法の質疑で登壇した時は私はネクタイを着用した。特段意味はなかったが、登壇した時の写真というのはいろいろと使うこともありえるので、一応ネクタイはしておこうと思ったというくらいの考えだった。

 ちなみに答弁に立った菅官房長官はノーネクタイだった。一方、女性の丸川環境大臣の場合はネクタイは元々していないが、この日はなぜか黒い服で答弁したので「何で黒い服なんだ」「葬儀にでも行くのか」との野次を浴びていた。質問した私からすれば黒い服でも赤い服でもきちんとした答弁さえしてくれれば構わないのだが、かなり簡略で素っ気ない答弁だったのが気にはなった。

 だらだらと長い答弁をされるのも困りものだが、いくつか本質的な問題を聞いているのでもう少し丁寧に答弁してもらいたかったとも思う。

本会議での質問原稿(地球温暖化対策推進法に関して)

2016.05.02


 本日、参議院本会議が開催され地球温暖化対策推進法の改正案が審議されました。民進党からは私が登壇して、丸川環境大臣と菅官房長官に質疑をしました。
 本会議質疑は全文を通告することを慣例としています(委員会質疑は必ずしもそうではありませんが)。そこで以下に本日の本会議の質問全文を掲載しておきます。
 答弁を含めた正式な議事録は後日、参議院のホームページ上にアップされると思います。

 私個人としては質問11が最も力の入ったところです。
  “これに対しフロンというのは自然界に存在しないものをわざわざ商品として生産しているのです。これだけ温暖化の危機が叫ばれ、これだけ多くの人に排出削減を呼び掛けている中で、極めて強力な温室効果ガスをわざわざ作って、売って、儲けるということが果たして倫理的にも許されるのでしょうか。しかもパソコンのほこり飛ばし用のスプレーのように大気中に放出することを前提として製造している商品まであります。こうしたフロンの規制について環境大臣の見解を伺います。”という部分です。
 他にも質問2の部分は自民党政権の姿勢として問題があると以前から考えていることです。また質問1への答弁で、官房長官が国会承認を求めると断言しなかったことにも違和感を持ちました。

 詳細については一問一答の委員会質疑が勝負となります。

 以下は質問原稿の全文です。
民進党の水野賢一です。
まずは熊本地震で被災された方々にお悔やみとお見舞いを申し上げます。
会派を代表して、地球温暖化対策推進法の改正案についてお伺いします。温暖化に関しては昨年12月にパリ協定が採択されました。10日前には署名式が行われ、日本も署名をいたしました。パリ協定というのは国際協定、いわば条約です。条約は憲法73条やいわゆる大平三原則によって国会承認が必要となります。そうである以上、パリ協定についてもどこかの段階で国会承認が必要になると考えますが、いかがですか?温暖化防止のための京都議定書の場合は、政府が国会承認を求めたのは京都での採択から5年後のことでしたが、パリ協定に関して政府はいつ国会承認を求めるのでしょうか。官房長官お答え下さい。

・・(質問1、官房長官)
さて京都議定書は、日本の都市の名前がついた条約の中で最も有名なものでしょう。しかしそれに加えて環境分野ではもう一つ「名古屋議定書」という条約もすでに発効しています。これは生物多様性に関する議定書で6年前、つまり自民党が野党だった時に採択され、日本も署名はしています。しかし今なお日本政府は国会承認を求めておらず、その結果、批准もしていません。
すでに発効している条約、しかも日本で採択された議定書の承認手続きをなぜ取らないのでしょうか。これまで政府は調整中と答弁していますが、自民党政権は日本で採択されたこの議定書を批准するつもりはあるのでしょうか。製薬業界など一部業界に配慮して遅れているのではないですか。環境大臣としてどういうリーダーシップを取ろうとしているのか御答弁願います。

・・(質問2、環境大臣)
さて政府は2030年に温室効果ガスを26%削減する方針を打ち出しています。これは本当に排出量そのものを26%削減するという意味なのですか?それとも森林吸収源や京都メカニズムなどを含めて26%という意味なのですか?お答え下さい。
ちなみに京都議定書では日本は1990年比で6%の削減が義務となっていました。政府は「8.7%削減したので目標を超過達成しました」と胸を張りますが、実際には8.7%というのは森林吸収源などを含めてのものですから、本当の削減量、いわゆる「真水」で見ると削減どころか逆に1.4%の増加になっています。そこで今回26%削減と言った時に、本当の排出削減分はどれだけを想定しているのかをお伺いします。

・・(質問3、環境大臣)
この26%削減という目標ですが、パリ協定によれば各国は目標値を5年ごとに提出することになっていますが、次回はいつ提出することになるのですか。今から5年後ということですか。その際には現在の目標値を下回ることはないという理解でよろしいのでしょうか。

・・(質問4、環境大臣)
さて政府はよく「最近は産業分野からの二酸化炭素排出は増えていないが民生部門からの排出が急増しているから、民生部門への対策が急務だ」という言い方をします。間違ってはいませんがこの言い方は「企業は頑張っているが一般国民の方に問題がある」というニュアンスを含んでいるような気がします。
 しかし実際には民生部門というのは一般家庭を指すだけではなくオフィスビルなど企業も含んでいるわけです。企業と家庭の排出比を比べると企業が8割、家庭が2割という比率は昔からあまり変わっていないのではありませんか。いまなお排出量では圧倒的に多いのが大企業ですが、この分野での排出削減に向けた決意をお聞かせ下さい。

  ・・(質問5、環境大臣)
 さて地球温暖化対策推進法の改正というわりには今回の改正内容は中身に乏しい印象を持ちます。内容面を見ると、従来も事実上やってきたことを法文上明文化する、などの話が中心です。せっかく法改正するのであれば、もう少し充実した中身の法案にした方が良かったのではないかとも思いますが、なぜ政府自身が長期目標として掲げている80%削減とか「適応」の問題について法案に盛り込まなかったのか環境大臣にお伺いします。

  ・・(質問6、環境大臣)
このように実質的な内容に乏しい法改正だけでは本当に26%削減につながるのかも不透明です。先に述べたパリ協定を批准する際には、新たな国内担保法が必要になるのか、政府の見解をお聞かせ下さい。

  ・・(質問7、環境大臣)
二酸化炭素の大口排出源の一つが火力発電所、とりわけ石炭火力発電所です。しかも新増設の計画も多くあります。この点について環境省としてはどのような対応を考えていますか。お伺いします。

  ・・(質問8、環境大臣)
現在の地球温暖化対策推進法にも温室効果ガスの「算定・報告・公表制度」という仕組みがあります。つまり一定規模以上の工場やオフィスなどは自分たちが排出している二酸化炭素の量などを公表することが義務になっているわけです。制度上、特別に企業秘密に当たる場合には非公表にすることが認められていますが、実際にはほぼすべての会社が公表しています。ところが数年前、情報関連企業2社だけが総務省の許可を得て非公表としました。1万数千社が公表している情報を2つの会社だけが出さないというのはよっぽど特別の事情があるならばともかく、普通に考えておかしなことです。ただ「出したくないから出さない」といった安易な理由で、非公表の特例を使うようなことは許されないと思いますが、見解を伺います。

  ・・(質問9、環境大臣)
ところで二酸化炭素(CO2)は最も代表的な温室効果ガスではありますが、温室効果ガスは二酸化炭素だけに限られるわけではありません。現に京都議定書はCO2以外にも5つのガスを対象としていましたし、今現在の国際交渉はCO2以外の6つのガスも対象としています。
中でもフロンガスはCO2に比べて数十倍から、種類によっては1万倍も強力な温室効果ガスです。かつてフロンガスはオゾン層を破壊するとして問題になりましたが、現在製造されているいわゆる「代替フロン」はオゾン層は破壊しないにせよ、極めて強力な温室効果ガスであることに変わりはありません。
 しかも二酸化炭素と決定的に違うのはCO2が元々自然界に存在するものなのに対し、フロンは人工的に製造された物質だという点です。CO2は太古の昔から大気中に存在はしています。ただ地下深く眠っていた化石燃料を燃やすことによって大気中に放出され、その濃度が高くなっていくことが問題なわけです。これに対しフロンというのは自然界に存在しないものをわざわざ商品として生産しているのです。
 これだけ温暖化の危機が叫ばれ、これだけ多くの人に排出削減を呼び掛けている中で、極めて強力な温室効果ガスをわざわざ作って、売って、儲けるということが果たして倫理的にも許されるのでしょうか。しかもパソコンのほこり飛ばし用のスプレーのように大気中に放出することを前提として製造している商品まであります。こうしたフロンの規制について環境大臣の見解を伺います。

  ・・(質問10、環境大臣)
さて温暖化の問題になると原発の話を避けるわけにはいきません。確かに原子力発電所は発電時に二酸化炭素の排出をしないという長所があります。一方で仮に無事故で安全に操業したとしても必ず高レベルの放射性廃棄物を出すという短所もあります。さらに言えばこうした高レベル放射性廃棄物については、その捨て場が決まっていない、それどころか決まる目途さえついていないという問題もあります。環境面から見ても長所・短所いずれの面も併せ持っているわけですが、環境大臣としては原子力発電についてはどう考えておられますか。

  ・・(質問11、環境大臣)
また高レベル放射性廃棄物の処分場は環境アセスの対象になっていません。普通のゴミの最終処分場は環境アセスの対象であるにもかかわらず、なぜ高レベル放射性廃棄物の地層処分場は対象ではないのですか。アセスは不要なのですか。お答え下さい。

  ・・(質問12、環境大臣)環境省の原子力に対する態度を伺っておきたい理由の一つはいわゆる“ノーリターンルール”との関係からです。“ノーリターンルール”というのは原子力規制庁で働く職員が原子力を推進する省庁には戻れないというルールのことで、法律上は原子力規制委員会設置法に定められています。今日は規制庁で仕事をしている人が明日は原子力推進の旗を振っているようでは規制機関としての信頼性が揺らいでしまいますから、それは当然のことでしょう。

 原子力規制委員会設置法には規制庁の職員は「原子力利用の推進に係る事務を所掌する行政組織への配置転換を認めない」と書いてあります。しかし法律はこの「原子力利用の推進に係る事務を所掌する行政組織」というのが具体的にどこを指しているのかまでは明示的には書いていません。常識で考えて資源エネルギー庁やもんじゅを所管する文部科学省などを指すのだろうとは思いますが、環境省もノーリターンの対象に含まれるのですか?環境省も温暖化対策上、原子力利用を推進しているという見方もある中で、政府の見解をお伺いします。

  ・・(質問13、環境大臣)
地球温暖化問題は病気と同じで、早め早めの対応こそ肝心であり、対策をこまねいていればいるほど手遅れになり、対策費用もかさむことになります。それだけに政府にも将来を見据えたしっかりとした取り組みを強く求めて、私の質問を終わります。

本会議質疑のお知らせ

2016.04.28

 
 5月2日の参議院本会議で登壇して地球温暖化対策推進法の質疑をすることになった。ゴールデンウィーク中だが5月2日(月曜日)は休日ではないので本会議が開催される。
 本会議に立つのは1年10か月ぶりのことになる。参議院では本会議で質疑できるのは原則10名以上の会派なので、みんなの党解党以降、無所属になっていた私が登壇することはなかった。今回は民進党議員としての初登壇となる(なおテレビ中継はありません)。
 夏には選挙を控えている身ではあるが、現在は国会開会中でもある。国会議員の本務はやはり国会での活動である。しっかりとした質疑を行いたい。

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