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  • 月別アーカイブ: 2010年6月

けんいちブログ

民主党代表選

2010.06.05

 昨日行なわれた民主党代表選挙で菅直人氏が当選し、その日のうちに国会で第94代内閣総理大臣に指名されました。
 組閣は8日ということなので、内閣が始動する前に先入観でコメントするのは避けておきます。

 ただ、改めて強調しておきたいのは、「小泉→安倍→福田→麻生」という首相の交代を、“首のスゲ替え”と批判していたはずの民主党が、同じことを行なっているという点です。

 民主党政権の言行不一致は今に始まったことではありませんが、この体質は容易に改まりそうにありません。
 さて、議院内閣制の下では与党第一党の党首が首相になるのが常態です。つまり菅直人氏は民主党代表に選ばれた瞬間に、首相になることが約束されたわけです。

 同様に自民党が万年与党だった時代には自民党総裁選が事実上、首相の座をめぐる争いとなっていました。

 自民党自身もそれを利用して党員集めをしていました。昭和53年以降、自民党総裁選では原則として党員も投票できます。
 ですから党員集めのセールスポイントとして「党員になるとあなたの一票で総理を決められる」という言葉が使われるようになります。

 本来、党員というのは党の理念に共鳴してなるものであって、特典を求めて入党するものではないはずです。とはいえ自民党の党費は年4千円。現実にこれを集める時には、そういう特典を売りにした方が容易なのでしょう。

 一方、民主党代表選も原則は党員・サポーターが参加することになっています。ただ例外規定があります。任期途中で代表が欠けた場合には、国会議員だけで投票しても構わないというルールです。

 そして実際には、今回を含めて最近9回の代表選は連続して、党員・サポーターは参加できていません。任期途中の代表辞任や無投票当選が続いているからです。

 他党の話ではありますが、ちょっと詐欺のような感じもしないではありません。
 さて、ここまで書きながら「みんなの党」の代表選はどのような仕組みになっているのかが気になり出しました。
 実は、正直言うと私も知りませんでした。そこで調べてみました。
 「みんなの党」規約第7条に「代表の選出は、所属国会議員による選挙によって行う」とあります。まだ新しい政党で、党員もほとんどいないので、これが現実的なところでしょう。ちなみに任期は3年です。

 民主党も自民党も、最近は党首が途中で放り投げることが続いています。しかし「みんなの党」は支持が高まっていますし、渡辺代表も責任感と覚悟の人ですから、そんな放り出しはまったく心配していません。

進化論

2010.06.04

 小泉首相の所信表明演説といえば就任直後の2001年5月7日に行なった「コメ百俵」の話が有名です。幕末の長岡藩の小林虎三郎の逸話で、今の痛みに耐えて明日を良くしようという精神をうたったものでした。
 私としてはこのコメ百俵のエピソードも好きですが、より印象的だったのは同年の9月27日に行なったダーウィンを引用した所信表明演説の方です。その部分を引用すると、
「私は、変化を受け入れ、新しい時代に挑戦する勇気こそ、日本の発展の原動力であると確信しています。進化論を唱えたダーウィンは、この世に生き残る生き物は最も力の強いものか、そうではない、最も頭のいいものか、そうでもない、それは変化に対応できる生き物だという考えを示したと言われています。」というくだりです。
私も当時、この言葉を「良い言葉だなあ」と思ったので、ダーウィンがどの著作でそう述べているのか出典を調べてみましたがよく分かりませんでした。
学者によると『種の起源』をはじめとする著作の中にどうやらそんな言葉はないそうですから、もしかすると明示的に述べたわけではないのかもしれません。
 今の民主党・自民党の二大政党は変化に対応できているのでしょうか。そうは思えません。力があっても強くても変化に対応できなければ恐竜のように滅びてしまいます。政治でいえばいくら議席をたくさん持っていても滅びることがありえるということでしょう。
 恐竜全盛の時代、哺乳類は弱小の生物でした。しかし環境に対応したことで生き延びました。今は議席数が弱小な「みんなの党」が哺乳類のようになれるかどうか参議院選で真価が問われるところです。

鳩山首相の辞任

2010.06.03

  鳩山首相が辞意を表明しました。
内閣支持率が2割を切ると退陣が近いという経験則があるので、驚きはしませんが、これまで「選挙を経ないで政権をたらい回しするのはけしからん」と自民党を批判していたはずの民主党自身が同じことをするわけですから、呆れはします。
 辞任の理由は明らかです。低支持率の鳩山内閣で夏の参議院選挙を迎えたら、民主党が壊滅的な打撃を受けるのは明白だったからです。
 不人気な鳩山首相・小沢幹事長が「辞任カード」を切ることで、局面を打開しようとしているわけです。
 確かに鳩山首相は、個人としても宰相の資質に欠けると思えることが多くありました。政治とカネの問題や発言の軽さはその代表例です。
 ただ表紙を変えただけで、本当に民主党が変わったと言えるのでしょうか。とてもそうは思えません。
こうした人を代表として担いできた党の体質にも問題があるからです。しかもつい最近までこの鳩山・小沢体制にほとんど誰も異議を唱えてこなかったのです。
 いよいよ告示が近づいた今になって、選挙目当てで顔を変えたからといって、民主党への有権者の期待が高まるとは思えません。その意味では夏の参議院選挙への影響は限定的なものかと思います。
私たち「みんなの党」は選挙目当ての首相たらい回しに幻惑されることなく、真摯に自らの主張を訴えていくだけです。

真贋の見極め

2010.06.02

 一票を投じる時は何を基準にして選ぶのでしょうか。党で選ぶという人もいれば、個人で選ぶという人もいるでしょう。政策で選ぶという人もいれば地縁血縁で選ぶ人もいるかもしれません。

 金権選挙が華やかな頃は現金をくれたかどうかを基準にした人もいたのでしょう。お金はともかく、自分のところに挨拶に来たかどうかを基準にする人は今でもかなりいるように思います。

 さてそうした中で「政策で選ぶ」というのが一番まっとうな答えのように思う人が多いでしょう。私も基本的にはそう思います。
「基本的には」と留保をつけたのには理由があります。政策というのは口だけで格好の良いことを言うことも可能だからです。ですから口で言う政策だけでなく、本当にその人がその政策実現のために命懸けで働くのかということまで見極めないといけないからです。もっともらしいことを言っていたとしても真贋の見極めが大切です。

 最近そう思ったのは、新党改革(いわゆる舛添新党)の結成の時です。掲げている政策は「カネのかからない政治」「政治家が官僚をコントロールする真の政治主導」「消費税の地方財源化」「国際社会に貢献する外交・安全保障政策」などで、実にまっとうです。これだけ見れば私も大賛成です。「みんなの党」の政策とも重なります。

 ただ問題はこの党のメンバーがこれまでそうした理想の実現のためにどれだけ力を尽くしてきたか、ということです。舛添党首を別とすれば、こうした改革にはむしろ縁遠かった人たちではないかという印象さえあります。だから政策そっちのけの数合わせと批判されてしまうのでしょう。

 今までやっていなかったことを急に政策として掲げられても「果たして本気なのか」「選挙目当てに急に格好いいことを言い出したんじゃないのか」と疑うのは当然です。

 その点、「みんなの党」はアジェンダがしっかりとしています。一貫もしています。有権者の方々にも真贋をしっかりと見極めていただけたら幸いです。

6月1日

2010.06.01

 鳩山首相は5月末までに普天間基地移設問題を決着させると再三再四、繰り返していました。

 今日は6月1日。結局、未解決のまま期限が過ぎたのですから鳩山首相の責任は重いものがあります。

 しかも5月末という期限を設定したのは、他の誰でもなく鳩山首相自身です。「職を賭す」と言いながら、平然と居座る姿を見れば、言葉の軽さ、責任感の欠如を指摘せざるをえません。

 もう少し言えば、政府案は3月中にまとめると約束していたはずです。
 3月末まで 政府案をまとめる
 5月末まで 沖縄・米国を含め合意を得る
というタイムスケジュールだったわけです。

 ところが3月末の政府案という約束などは、まったくどこ吹く風で、結局5月末になっても政府内はバラバラで閣僚罷免・連立崩壊になったのですから目茶苦茶です。

 さて6月1日という日程で約束されたもう一つの政策も迷走しています。高速道路の新料金です。
 もともと民主党は「高速道路無料化」を掲げていました。それを事実上撤回して、6月1日からは普通車ならば上限2千円という案を出してきたわけです。

 ところがこれまた撤回されました。こちらもふらふらしています。無料化などという、できないことをマニフェストに書いてしまったので取り繕うのに苦労しているのでしょう。

もっとも私は「約束通り無料化しろ」といっているわけではありません。無料化という案そのものに反対だからです。理由は、まもなくこのホームページ上の「基本政策Q&A」を改訂して載せる予定ですので、ご一読ください。

 それにしても民主党が選挙前に言いながらそれを覆すことの多さには唖然とします。高速道路だけではありません。「ガソリン税の暫定税率廃止」の旗も取り下げました。
他にも「天下り全面廃止」や「特別会計も含めた予算を組み替えて無駄をなくせば20兆円出てくる」というのもどこに行ったのでしょうか。

 実現不可能なバラ色の約束で300議席を獲ったことも詐欺といえますが、何より恐れるのは今後各政党が選挙前に好き勝手なことを言って後で平気で覆すことの横行です。

そんなことになれば政治不信がますます高まり民主主義の危機になってしまいます。それを防ぐためにも、マニフェスト違反や約束反故に対しては、来るべき参議院選挙で国民の厳しい審判を下す必要があります。

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